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健保ニュース 2026年10月中旬号

8年版 厚生労働白書
2040年見据え、生産性を向上
現場の主体的取り組み促す

厚生労働省は9月29日の閣議に2026年版の厚生労働白書を報告した。高齢者人口がピークを迎える2040年頃に向け、医療・介護・福祉の担い手不足が懸念される中、こうした現場の生産性を向上するには、AIといったテクノロジーの導入だけではなく、現場の主体的な取り組みや政府の支援、関係機関の協力が求められるとした。

今年のテーマは「これからの医療・介護・福祉の現場で働くことを考える」とし、これらの現場の現状と2040年を見据えた課題と対応の方向性を整理した上で、テクノロジーの活用による生産性向上に向けた取り組みについて考察している。

2040年に向けて人口減少が進む中、高齢者人口はピークを迎え、特に85歳以上人口は、25年から40年にかけて約300万人増と大きく増える見込みとなっている。

こうした見通しを踏まえ、医療・介護の各現場はこれまで以上に人材確保に難航する可能性があると危機感を示した。限られた人材で各サービスを維持していくためには、「関連するテクノロジーを活用した業務の効率化、生産性向上に向けた取り組みを強力に進めていくことが必要」だと記載した。

一方で、テクノロジーを活用している現場や先進的な取り組みから得られた知見として、単に導入するだけでは成果は得られず、現場における主体的な工夫と一体となってはじめて効果を発揮するとした。

現場の主体的な取り組みの具体例として▽経営者・管理者のリーダーシップ▽導入目的の明確化、現場の合意形成──などを挙げた。

また、政府は財政的支援や制度整備、情報基盤の構築などを通じて、現場の主体的な取り組みを後押ししてきたと紹介。今後もデジタル・AI時代の変化に対応した人材の確保・養成を図りつつ、現場の実情や段階に応じた支援に継続的に取り組むことが求められるとした。

テクノロジーの導入
国民の受け止めを調査

白書では、医療などの現場でテクノロジーの活用が進んでいる状況を踏まえ、先進技術の導入に対する国民の受け止めについての調査結果を公表した。

厚労省の25年度の「少子高齢社会等調査事業の報告書」(国民の医療・介護現場への技術導入に対する受容度などについてのアンケート調査)によると、医療現場におけるICTや、手術支援ロボット、診断支援AIの導入に7割以上が肯定的(賛成、やや賛成)な回答だった。

介護分野でも同様の質問を設けており、現場への導入に7割以上が肯定的だった。自分自身や家族が技術を活用したサービスを受けることにも7割以上が肯定的だった。

厚労省はこうした結果について、同調査で将来の担い手不足に「不安」を感じるとの回答が7割を超えていることから、「国民の不安がテクノロジーの導入に対し肯定的に働いたのではないか」と分析した。

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