健康コラム

かしこい患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.53

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

術後の経過に不安、執刀医の説明を録音したい

相 談57歳の夫は脳の血管の奇形のため、発作が出て倒れたり、記憶が無くなったりする症状に悩まされてきました。通院していた病院では手術ができないと言われたため、手術を受けられる病院を探して転院しました。

まずはカテーテル治療で血管によって瘤(こぶ)になっている部分を小さくしてから手術を受けることになりました。5回目のカテーテル治療で出血するというアクシデントがあったものの、何とか本来の目的である手術を1カ月半前に受けることができたのです。

カテーテル治療をしてくれた医師は「かなり難しい手術」と言っていましたが、手術を担当する医師からは「90%は大丈夫。リスクは視野が狭くなる程度」と言われたので、夫は「失明するのではないなら」と前向きに捉えていました。回復には2週間、遅くとも1カ月で退院できると言われていました。ところが、1カ月半経つのに、歩けない、食事が取れない、会話もままならないという状態です。コロナ禍で面会ができないので、写真や動画で本人の様子を見せてもらっているのですが、表情もまったく無くなってしまっているのです。今度、執刀医と会って説明を受けることになっているのですが、同席できる人数が限られているので、説明を録音したいと希望してもいいものでしょうか。

回 答山口育子(COML)

コロナ禍で最も増えている相談は、入院している患者と直接会って状態の確認や話し合いができない、医療者から十分な病状説明が受けられないといった、入院患者との面会禁止による不安や不信感などです。相談者が見た動画の夫の無表情も、たまたまそのときがそうだったのか、いつもなのか判断できず、不安に陥っておられました。それだけに、医師と面談して説明を受ける機会は大切にしたいものです。

説明を録音することについては、医療者からみると「証拠を取っている」行為と判断され、身構えられてしまうことがあります。そのため、なぜ録音したいのか、「当日同席できない家族に同じ話を聞かせるため」という理由を明確に伝えたうえで録音の許可を得ることが大切です。

認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ https://www.coml.gr.jp/

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