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Dr.石川のちょっと健康相談 vol.17

テレビやラジオでおなじみの石川恭三先生(杏林大学名誉教授・医師)に日常生活に感じるちょっとした不調について解説していただきます。これを機に、自分のカラダに目をむけてみてはいかがでしょうか。

毎日、暑い日が続いています。暑いとついつい冷たいものを食べる機会が増えますね。今月のテーマは「歯ぐきがしみる」です。

8月「歯ぐきがしみる」

冷たいものを口に含んだり歯ぐきに風があたったりしたときに、虫歯ではないのに歯ぐきがしみることがあれば、それは知覚過敏でしょう。

知覚過敏は多くの場合、歯周病で歯ぐきが下がり、歯をガードしているエナメル質のない部分が露出してしまうことによって起こります。歯周病というのは、歯と歯ぐきの間から細菌が入り込んで歯の周囲組織が徐々に壊されていく病気です。30代ですでに8割近くの人が歯周病にかかっていると言われています。

歯を丁寧に磨かない人、歯並びや咬み合わせが悪い人、歯ぎしりをする癖のある人、さらに、糖尿病などでカラダの抵抗力が弱っている人や妊娠中の女性などは、歯周病になりやすいため、注意が必要です。

歯周病は、初めのうちは歯ぐきから出血したり、歯ぐきがしみたりする程度ですが、放っておくと歯が抜け落ちてしまうことにもつながります。歯周病が原因で歯が抜けること自体大きな問題ですが、それとは別に歯周病が心筋梗塞、肺炎、早産・未熟児、糖尿病などの原因になる可能性もあるのです。

歯ぐきがしみたら、歯周病発症報知機からのアラームと捉えて、まずは歯科医を受診してください。

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