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Dr.石川の12ヵ月健康チェック vol.26

テレビやラジオでおなじみの石川恭三先生(杏林大学名誉教授・医師)に季節ごとに生じやすい症状について解説していただきます。これを参考に、なるべく未然に防ぎたいですね。

5月のテーマは「禁煙のすすめ」です。

5月:「禁煙のすすめ」

紺碧の青空を背に、色鮮やかな鯉のぼりが風をいっぱいにはらんで、勢いよく泳いでいます。風は若葉のほんのりとした香りを運んできてくれます。まさに風薫る五月です。若葉の香りは大歓迎ですが、タバコの匂いからは逃げ出したくなります。

喫煙のリスクに関する認識度はますます高くなり、日本における成人喫煙率は年々減少し、平成22年には、男性は32.2%、女性では8.4%と、前年の平成21年(男性38.2%、女性で10.9%)に比べ大幅な減少が認められています。しかし、最も高い年代は、男性は30歳~40歳代でまだ42%、女性は30歳代で14.2%でした。

タバコ一本の喫煙で、人間の寿命は12分も縮まると言われています。そうなりますと、毎日20本吸う人は、1日につき4時間、1年で60日間、10年で600日、20年で1200日(約3.3年)・・と寿命を短縮させていることになります。まさに、喫煙は緩慢な自殺行為と言わざるを得ません。

喫煙者の半数が喫煙に起因する死因で死亡することや、喫煙者の40%は69歳までに死亡することから、壮年期の死亡の3分の1から2分の1は喫煙が関連しているといわれ、喫煙が多くの早死の原因となっています。また受動喫煙の有害性も明らかになっています。

今年こそ、思い切って禁煙に踏み切ってみてはどうでしょうか。絶対に後悔しないことは確かです。

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