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健康コラム

離れて暮らす親のケア vol.32

NPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差惠子

故郷の親を狙う悪質業者

高齢になると外出機会が減り、家のなかで過ごす時間が長くなりがちです。それは、悪質な業者にとっては好都合なこと。たとえば、「床下の無料点検キャンペーンを実施しています。ぜひこの機会に」と、頼まれてもいないのに訪問。床下をのぞいて「湿気で土台がカビだらけです。このまま放っておくと大変なことになりますよ」と不安をあおり、不要な高額工事契約を迫る。工事関連だけでなく、さまざまな商品の売りつけ被害が日本各地で報告されています。

K子さんの実家では、80代の母親がひとり暮らしをしています。お盆に帰省すると、飲んでもいない健康飲料が、箱のままキッチンに積まれていました。母親にたずねると、「買うまで帰ってくれないから、仕方なく購入したの」。K子さんは、今後は断りきれない場合には「娘に相談します」と告げ、K子さんに電話をするように言いました。

それでも契約してしまった場合には、「クーリングオフ制度」により申込みの撤回や契約の解除ができる場合もあります。手続きの詳細については、地元の消費生活センターで教えてくれます。また、国民生活センターでは、いま起きている高齢者・障がい者に関わる悪質商法や、製品による事故情報などを編集した「見守り新鮮情報」を月に2回電子メールで配信しています。先日K子さんは、国民生活センターのホームページから登録。「最近、こんな商法が多いらしいから、気を付けてね」と母親に念押しするのに活用しているそうです。

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