健康コラム

かしこい患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.58

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

注射針による神経損傷、過失が認められず病院の対応にも不満

相 談私(52歳・女性)は半年前に受けた採血で腕の神経障害が発生しました。後で分かったのですが、採血室の人手不足で手術室から応援にやってきた看護師が私の採血を担当したのです。いつもなら、「チクッとしますよ」「痺れたりしていませんか?」などと声をかけながら採血してくださるのに、その看護師は終始無言でとても威圧的な態度でした。

注射針を刺した瞬間、痛みを感じたのですが、私は我慢してしまうタイプなので大げさに「痛い!!」と叫ばず耐えました。すると翌日になっても痛みが取れず、腕に痺れが生じたのです。すぐに採血を受けた病院に連絡をしたところ、「大きな病院で診てもらってください」と言われました。

大きな病院では「筋電図・神経伝導速度検査で神経の状態を調べますか?」と言われたのですが、痛みを伴うと聞いて怖くなり断りました。その後、半年間経過観察を続けましたが、痺れは良くなりません。採血を受けた病院からは、「医師会に連絡したので医師会と話し合ってください」と言われました。その結果、「病院に過失はない。お見舞金として3万円支払う」という回答が届いたのです。私は針が怖くてコロナのワクチンも受けられない状態です。それなのに、こんな程度の補償しかしてもらえないのでしょうか。

回 答山口育子(COML)

採血の際、刺した注射針で神経を損傷したという相談は時折届きます。表面から見て、どこに神経が走っているかは分からないので、刺した瞬間に異常な痛みや痺れを感じたら伝えて、すぐに針を抜いてもらうことが大切です。症状を訴えているのに、無視して採血を強行すると、採血を行った医療者に非があるとされます。

相談者の場合、痛みを感じていたのに我慢して伝えていませんでした。確かに、威圧的で声掛けもなければ、伝えにくいものですが、態度がどうだったか、声掛けがあったかどうかは証拠が残りません。それだけに、医師会でも第三者として病院側に過失はないと判断したのではないかと思います。病院には、過失を認められなかった看護師の態度について改善を求めることは申し入れてもいいと思います。

認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ https://www.coml.gr.jp/

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