かしこい患者になるための基礎知識
医療費は受診の仕方で大きくかわることがあります。受診への正しい知識を身につければ、「ムダ」な医療費を減らせるばかりでなく、医師不足や救急医療の疲弊など医療現場が抱える問題の解決の糸口にも。正しい知識を身につけて「かしこい患者」になりましょう。
こんな受診は医療費の「ムダ」
受診の仕方が悪いと、医療費ばかりでなくさまざまな「ムダ」が生じます。受診への正しい知識で「ムダ」をなくしましょう。
はしご受診

同じ病気で複数の医療機関を転々と渡り歩く「はしご受診」。行く先々で同じ検査を受けるのは医療費の「ムダ」ですし、薬の重複による副作用などの危険もあります。どうしても医療機関を変更したい場合には、医師に「紹介状」をもらってから転院を。
コンビニ受診
急病でもないのに時間外や深夜、休日に受診するコンビニ受診。単に「用事があるから」「都合がいいから」と診療時間外に受診するのは、割増料金ばかりでなく、救急医療の妨げにも。こういう「ムダ」は避けましょう。
時間外加算
医療機関が表示する診療時間以外に受診すると、原則として通常の診療費用のほかに、「時間外加算」が請求されてしまいます。
「かかりつけ医」をもちましょう
かかりつけ医は、気になる症状について気軽に相談できるホームドクター。かかりつけにすれば、体質や病歴、生活習慣、健康状態などを把握してもらえるし、それに基づいて適切な治療やアドバイスをくれるはず。必要に応じて、専門病院や専門医等も紹介してくれます。
かかりつけ医を探すには…
まずは地域の口コミや評判、地域医師会のホームページや医療機能情報提供制度などの医療機関検索情報サイトで情報収集を。それから電話をしたり直接足を運んで、対応や雰囲気を知ることが大切です。
かかりつけ医を選ぶポイント

- 自宅の近くなど通いやすいか
- 自分にとって安心・信頼できる先生か
- 病気や治療法、薬についてわかりやすく説明してくれるか
休日や夜間にけがや急病になったら
休日・夜間の診療は、緊急性の高い患者さんのためのもの。通常の診療とは異なり、必要な検査が受けられなかったり、最適な薬がもらえない場合もあります。さらに割増料金もかかるので、緊急の度合や症状などをよく考えて、受診しましょう。
こんな場合は…
- 自分で通院できる程度の症状の場合
- →自家用車やタクシーを使って自分で休日夜間診療所に向かう
- 自分では通院できない重い症状の場合
- →救急車を呼ぶ、または家族に救急指定病院などに連れて行ってもらう
- どうするか判断に迷ったら
- →救急相談センターなど各都道府県の救急相談窓口へ連絡し、症状を伝えて相談
- 子供が急病になったら
- →小児科の医師や看護師からアドバイスを受けられる小児救急電話相談(#8000)に相談
- ※利用時間は自治体によって異なります。