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かしこい医療のかかり方

医療費は受診の仕方で大きく変わることがあります。医療機関へかかる際の正しい知識を身に付ければ、医療費を減らせるばかりでなく、医師不足や救急医療の疲弊など医療現場が抱える問題の解決の糸口にも。正しい知識を身につけて「かしこい医療のかかり方」を心がけましょう。

医療機関への適切な受診を

必要なときに適切な医療を受けることができるように、どういった場合に、時間外や深夜、休日の受診が必要なのか、正しい知識を身に付けましょう。「今すぐに医療機関を受診した方がよいのか」、「救急車を呼ぶ必要があるのか」、判断に迷った時には、相談ダイヤルを活用することで、医師等から急いで受診をした方がよいのか等のアドバイスを受けることができます。

相談ダイヤル
  • 子どもの症状#8000
  • 大人の症状 #7199

また、身近に信頼できるかかりつけ医がいれば、気軽に相談することができます。

はしご受診

同じ病気やけがで、患者さん自身の判断で次々と医療機関を変える「はしご受診」は、医療機関が変わるたびに同じ検査や同じお薬が処方されることもあり、その分医療費の負担が増えることになります。また「はしご受診」によって複数の医師から処方されたお薬の飲み合わせによっては、副作用などの危険もあります。医療機関を変更したい場合には、医師に「紹介状」をもらってから、転院を。

コンビニ受診

今すぐ受診する必要がないのに、時間外や深夜、休日に、「自分の都合のよい時間」だからと医療機関を受診する「コンビニ受診」は、医療費の負担が割高になるだけでなく、今すぐに受診が必要な緊急性の高い患者さんの受診の妨げにもなります。時間外や深夜、休日の診療は、重症で緊急性の高い患者さんのためのものです。

時間外加算

医療機関が表示する診療時間以外に受診すると、原則として通常の診療費用のほかに、「時間外加算」が請求されてしまいます。

「かかりつけ医」をもちましょう

かかりつけ医は、気になる症状について気軽に相談できる医師です。かかりつけ医をもつことで、体質や病歴、生活習慣、健康状態などを把握してもらえ、必要に応じて専門医療機関や専門医等を紹介してくれます。

かかりつけ医を探すには…

地域医師会のホームページや、厚生労働省のホームページの医療情報ネット(ナビイ)などの医療機関検索情報サイトを活用して情報収集を。以下のポイント例を参考に、「自分の希望に沿った医師を選ぶこと」が大切です。

かかりつけ医を選ぶポイント例
  • 生活背景を含めて患者の情報を一元的に把握・管理してくれるか
  • 幅広い診療に対応してくれ、必要に応じて専門医を紹介してくれるか
  • 休日や夜間などの診療時間外に電話等での相談に対応してくれるか

通っている診療所や病院がかかりつけ医機能をもっているのかを確認するには…

医療機関を受診し、窓口で料金を支払う際に受け取る「診療明細書」の内容を確認してみましょう。
明細書に例えば以下の項目の記載があれば、かかりつけ医機能を評価されている医療機関となります。

明細書の記載項目 医療機関の特徴
地域包括診療料・
地域包括診療加算
脂質異常症、高血圧症、糖尿病、慢性心不全、慢性腎臓病(慢性維持透析を行っていないものに限る)又は認知症のうち2以上の疾患を有する患者さんに対し、療養上必要な指導・診療を実施しています
認知症地域包括診療料・
認知症地域包括診療加算
機能強化加算 専門医療機関への受診が必要かどうかの判断等を含む、より的確で質の高いかかりつけ医機能を有しています
小児かかりつけ診療料 かかりつけ医として、患者の同意を得た上で、緊急時や明らかに専門外の場合等を除き、継続的かつ全人的な医療を行っています