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季節の健康レシピ

季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・調理師・ティーコーディネーターの楠本 薫先生がご紹介します。

今日もいきいき!旬ごはん vol.28

柑橘(かんきつ)が爽やかに香る 連子鯛(れんこだい)の煮付け

鯛は春と秋が旬ですが、連子鯛(黄鯛)は夏が旬。1尾丸ごと煮付けにし、柑橘類で夏らしい爽やかな風味に仕上げました。

柑橘は、皮が薄くて苦みが少ないハッサクがおすすめ。果肉・果汁に多く含まれるビタミンCは、メラニン色素の増殖を抑える、コラーゲンの生成を促進するなどの働きがあります。果肉の袋や、皮の内側の白い部分に含まれるビタミンPには、血管の健康維持を助ける働きが。連子鯛と一緒によく煮込んで、皮ごといただきましょう。

付け合わせのナスとズッキーニも、夏が旬。どちらにも含まれるカリウムは、むくみを予防し、水分と一緒に熱を体外に放出する働きがあります。のぼせやほてりも抑えてくれるので、夏バテ予防におすすめの栄養素です。千切りにした1本1本にしっかり片栗粉をまぶすことで、ゆでても団子状にならず、そうめんらしく仕上がります。冷ましてから薬味を乗せ、そうめんのようにするっと食べられる一品です。

1人分204kcal、塩分1.2g

連子鯛 2尾
ゴボウ 50g
ハッサク 1個
みりん 75cc
濃口しょうゆ 80cc
酒・ハッサク果汁 各50cc
砂糖 小さじ2
水 150cc
木の芽(飾り)
  • ゴボウはたわしで土を洗い、包丁の背で皮を適度にこそぐ。3~4cmの長さに切り、太いものはさらに縦半分に切り、水にさらす。
  • ハッサク半分をスライスし、それぞれ放射線状に4等分に切る。残り半分は果汁を搾る。
  • フライパンに全ての調味料と水、果汁、ゴボウを入れて強火にかけ、煮立ったら中火弱にしてふたをし、3分ほど煮る。
  • 下処理をした連子鯛の頭を左にしてフライパンに加え、ハッサクスライスを散らし入れ、落としぶたをして中火弱で煮る。途中、煮汁をお玉で連子鯛にかけながら10~12分煮る。
  • 器に盛り付け、木の芽を添える。
POINT
煮込む際はこまめに煮汁を連子鯛にかけて、味をよく染み込ませましょう。柑橘も煮汁に浸けてよく火を通すことで、皮までやわらかくなって食べやすくなります。

1人分42kcal、塩分1.3g

ナス・ズッキーニ 各80g
片栗粉 適量
ショウガ 10g
かつお節・細ネギ 各少々

〈かけつゆ〉
かつお節 3g
水 150cc
薄口しょうゆ・みりん 各大さじ2と1/3
  • ナス、ズッキーニの皮をむき、縦向きに3mm幅ほどの千切りにする。
  • 片栗粉を丁寧にまぶす。鍋にたっぷりの湯を沸かし、ナスとズッキーニを入れて火が通るまで2~3分ゆがく。ザルに取り上げ、氷水に浸けてしっかり冷やす。
  • 〈かけつゆ〉を作る。水150ccを鍋に入れて沸騰させ、かつお節を加えて弱火で3分煮る。火からおろして茶こしでこし、薄口しょうゆとみりんを加えて再度火にかけ、ひと煮立ちしたら火からおろし冷ます。
  • ショウガは皮をむいてすりおろし、細ネギは小口切りにする。
  • 器にナスとズッキーニを盛り付け、かけつゆをかけ、上にショウガ、かつお節、細ネギを乗せる。

楠本 薫

楠本 薫(管理栄養士・調理師・ティーコーディネーター)

2003年より兵庫県西宮市甲東園で料理教室CookingCafé(クッキングカフェ)を主宰。
専門学校などで栄養学・食品学などの非常勤講師も務める。
教室では味噌・こんにゃくなど食品加工から、家庭料理、各国料理、お菓子まで、家庭で気軽に作れるレシピを心掛け、幅広い内容で教室を開催している。
イギリスの文化が好きで、中でも紅茶・紅茶に合うお菓子作りに深く興味を持つ。教室立ち上げ当初より紅茶教室も開講してきたが、2021年よりTea Mitten(ティーミトン)というスコーン中心の焼き菓子販売のお店を立ち上げ、通信販売も始めている。

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