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健康コラム

離れて暮らす親のケア vol.143

介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

さりげなく紙パンツ情報を

加齢に伴い尿漏れや失禁が増えることは広く知られています。けれども、「恥ずかしいこと」と考える親もいて、子はサポートに頭を悩ますことがあります。

Mさん(女性50代)の両親(80代)は車で2時間ほどの実家で2人暮らし。月に1回は様子をうかがうようにしていますが、そのたび、まずすることはトイレ周りの掃除。半年ほど前から汚れていることが多く、臭いがすることもあるのだそうです。Mさんは、母親がトイレに間に合わずに粗相しているのではと推測。

「母は気位が高いので、詳しくは聞けないんです。きっと、拭き掃除はしているのだろうけど雑なんでしょう」。一度、母親に「トイレ、臭わない?」と言ったところ、「お父さんがお漏らしするのよ」とかわされたそうです。

Mさんの両親はいたって健康なので、介護保険の認定は受けていません。自費で週1回、ホームヘルパーに掃除をしてもらうことを提案していますが、母親は「要らない」と言います。「今は、紙パンツをはいてくれないかと画策中です」とMさん。「次に行くとき、『これ、すごく快適らしいよ』と、そっと置いてこようと思っているんです」。

Mさんの言うように、近年紙オムツが進化しています。名称も、「オムツ」ではなく「パンツ」になっている商品が多種あります。「オムツ」と言うと拒否していた親が、「パンツと表現したら受け入れた」との声を聞くこともあります。 秘かに「困った」と悩んでいる親もいるのではないでしょうか。プライドを傷つけないよう提案できれば、日々の暮らしがより快適なものになるかもしれません。

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