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離れて暮らす親のケア vol.55

NPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差惠子

親がケアマネのことを嫌う

介護保険で介護が必要だと認められると、ケアマネジャーに「ケアプラン」を作成してもらうことが一般的です。これは、どのサービスを、いつ、どれだけ利用するか計画を立てるものです。その後も、ケアマネージャーは介護サービス利用者の家へ月に1度は訪れて、サービスの利用状況を確認してくれます。

親と遠方に暮らしていると、月に1度も帰省できないケースが少なくありません。介護サービスを利用している親にとって、ケアマネジャーは、子ども以上に身近な存在となることもあります。だからこそ、相性が悪いと困ったことに……。

Tさんの母親は実家で1人暮らし。介護保険は「要介護2」と認定されています。Tさんは仕事が忙しく、定期的には帰省できないといいます。「帰省するたびに、母は、担当のケアマネジャーの悪口を言うんです。年寄り扱いをするって」とTさんは困り顔。何があったのか、つい先日、「あの人、嫌い。何とかしてよ」と母親から電話がかかってきました。

このように関係がこじれた場合には、思い切って、ケアマネジャーを変更しましょう。ケアマネジャーが所属する事業所に電話して、「別のケアマネジャーに変えてください」とお願いしてもいいですし、新たに別の事業所に依頼してもいいでしょう。方法に悩んだら、地域包括支援センターに相談してください。

「親が嫌っている」とは言いにくいですが、「相性が悪い」と言えば、角も立ちません。ケアマネジャーが変わっても、利用しているサービスは継続して利用できるのでご安心を。

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