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健保ニュース 2026年10月上旬号

OTC類似薬の一部保険外療養
来年3月施行へ取りまとめを了承
医療保険部会

社会保障審議会医療保険部会(岩村正彦東京大名誉教授)は9月16日、OTC類似薬の一部保険外療養施行に向けた取りまとめ案を大筋で了承した。来年3月1日の施行に向け、厚生労働省は電子カルテなどのシステム改修に役立つ情報の公開や、医療現場、患者・国民向けの周知広報に取り組む。

取りまとめ案は、①長期使用者への配慮②指定難病患者の確認方法の明確化③医療現場での円滑な制度運用──の3つが柱。厚労省が考え方などを整理し、9月中に公表するとした。

①は長期使用で別途負担の対象外となる基準と、ステロイド外用薬のプロアクティブ療法を別途負担の対象外にすることを明確化した。

前者は、6か月の使用実績とその後の年間を通じた使用が必要だとする医師の医学的判断があれば、別途負担の対象外にする。取りまとめ案では、50週(1年)という表現に改めた。

後者は、技術的検討会がステロイド外用薬を別途負担の対象と整理したが、寛解状態を維持するために間欠的に使用するプロアクティブ療法に限り、診療ガイドラインで標準治療に位置づけられていることを踏まえ別途負担の対象外とした。

②は前回部会で、特定医療費(指定難病)受給者証または登録者証による確認を基本としつつ、令和9年度末までの時限措置として代替書類での確認も認めるとしていた。

取りまとめ案では、代替書類を「指定難病患者であることを客観的に確認できる書類」と記載した。厚労省は実務面も考慮して整理の上、9月中に具体的な代替確認書類を示すとしている。

また、「10年度以降は、特定医療費(指定難病)受給者証または登録者証による確認のみとする」と明記した。

③は、対象医薬品の一覧や別途負担を求めない場合のレセプトへの記載方法など、電子カルテやレセプトコンピューターなどの改修に役立つ情報を国が公表する。電子カルテ未導入の医療機関向けに、別途負担の有無の判断を助ける簡易なチェックシートも作成する。

また、医療現場や患者・国民に向けた広報資材も作成、公表し、施行までに周知するとした。

施行後は、受療行動の変化や処方シフトの状況を検証し、必要な見直しを行う。

ばらつき抑える環境整備を
健保連・米川副会長が要望

健保連の米川孝副会長は取りまとめ案に異論はないとした上で、「保険者としても、加入者への周知に取り組みたい」と述べた。

制度の円滑な運用には、公平性とわかりやすさがポイントになると強調。「同じ疾患、症状にもかかわらず、患者が別途負担の対象になったり、ならなかったりすると、患者の理解が得られず、保険者も混乱する。場合によっては公平性が損なわれ、受診行動に好ましくない影響が出る恐れがある」と指摘し、医療現場が判断に困らないよう、施行までに十分に環境を整備するよう求めた。

また、施行後に判明した課題に加え、制度の効果も検証すべきだとした。

城守国斗委員(日本医師会副会長)は施行前に試行運用を行い、問題点の抽出、解決を図るよう求めた。特に、電子カルテなどのシステム改修を伴わない紙カルテを使用する医療機関で、早期に試行運用を行うよう強調した。

また、施行後の医師による確認業務などの負担や、システム改修などの経費について、「増えるのは確実だろう」と述べ、「医療機関や薬局への業務負担や経済的負担への財政支援を再考してほしい」と要望した。

これに対し厚労省は、事務フローやチェックシートが機能するかを確認するため、試行運用を行う考えを示した。

財政支援については、「負担の実態を把握した上で、制度を円滑に開始するために必要な対応についても検討していきたい」と応じた。

中村さやか委員(上智大教授)は長期的な課題として、どのような人・療養を別途負担の対象または対象外にするかについて、制度改正後にデータを検証し、必要があれば躊躇なく見直すべきだと主張した。「新たに別途負担の対象外とする人や療養を加えることも、今まで別途負担の対象外だった人や療養を対象とすることも、今回の決定に縛られず行うべきだ」と述べた。

また、患者団体の意見反映について、「ある疾患の患者団体が指摘した問題点は、その疾患にとどまらず、より広範な別の病気の人にも生じ得る問題として、より包括的に検討する必要がある」と指摘した。今後の議論では、患者団体がない、または規模が小さい疾患の患者にも、公平に配慮する必要があると提起した。

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