健保ニュース 2021年5月合併号

新型コロナ・後方支援病床の確保へ
個室対応　90日限度に300点を加算

田村憲久厚生労働相は11日の閣議後記者会見で、新型コロナウイルス感染症から回復後、引き続き入院管理が必要な患者を個室に受け入れた医療機関に対し、1日300点の加算を最大90日間、算定可能とする診療報酬上の臨時措置を適用する方針を表明した。

新型コロナウイルス感染症から回復した患者の受け皿となる後方支援病床を確保するための対応で、実質的な診療報酬の上乗せという形で医療機関を後押しする。厚労省は同日付で事務連絡を発出し、診療報酬上の臨時的な取り扱いを適用した。

後方支援医療機関に対しては、昨年12月15日から、必要な感染予防策を講じたうえで入院診療を行った場合の評価として、「二類感染症患者入院診療加算（1日250点）」の3倍相当の点数（1日750点）を入院料の制限なく算定できる診療報酬上の臨時措置を適用した。

さらに、今年の1月22日以降は、「救急医療管理加算1（1日950点）」を最大90日間算定可能とする臨時措置を追加。

これに加え、5月11日から、後方支援医療機関が必要性を認めて個室に入室させた場合は、「二類感染症患者療養環境特別加算1　個室加算（1日300点）」を、入院日から90日を限度に算定できる対応を図った。

この場合、その診療に当たって、患者またはその家族に、院内感染防止等に留意した対応を行っている旨を十分に説明するよう求めた。