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健保ニュース 2024年1月下旬号

協会けんぽ令和6年度収支見込
3083億円の黒字を計上
均衡料率9.7% 準備金残高は6.2月分

全国健康保険協会(北川博康理事長)は12月28日、協会けんぽの令和6年度収支見込を発表した。政府が同月の22日に閣議決定した6年度政府予算案を踏まえて算出した。

協会けんぽの6年度収支見込は、収入総額が11兆4127億円、支出総額が11兆1044億円で、単年度収支は3083億円の黒字を計上。

年度末の準備金残高は5兆4422億円に拡大し、保険給付費や拠出金の支出に備えて積み立てなければならない法定水準(義務的経費1か月分)の6.2か月分相当に達する。他方、単年度収支を均衡させた場合の6年度均衡保険料率は9.70%で、前年度と比べ0.08ポイント低下した。

収入総額は、全国平均保険料率を10%に据え置く前提で推計した。前期財政調整の1/3総報酬割導入に伴う国庫補助の廃止により国庫補助等が減少。5年度決算見込から1359億円(1.2%)の減少となる見通しを示した。

収入総額のうち、保険料収入については標準報酬月額の増加等により5年度決算見込から微増。同117億円(0.1%)増の10兆2523億円と見込んだ。

国庫補助等は、5年度末で新たに積み上がる超過準備金に対する国庫返納措置として615億円の減額を織り込んだうえで、同1442億円(11.2%)減の1兆1432億円を計上した。

支出総額は、11兆1044億円で同516億円(0.5%)減となった。
 保険給付費は同110億円(0.2%)減の7兆718億円となり、加入者数が同16万人(0.4%)減の3937万人、1人当たり給付費が同90円(0.1%)増の16万1488円だった。

加入者1人当たり給付費は増加するものの、加入者数の減少や6年度診療報酬改定等を踏まえた結果、保険給付費全体は減少した。

高齢者医療への拠出金は、同863億円(2.3%)減の3兆6361億円を見込んだ。このうち、前期高齢者納付金は同2422億円(15.8%)減の1兆2899億円。一方、後期高齢者支援金は同1559億円(7.1%)増の2兆3462億円に上昇した。

協会けんぽは、前期高齢者納付金の大幅な減少について、前期財政調整の1/3総報酬割導入によるものと説明。

一方、後期高齢者支援金の増加については、団塊の世代が後期高齢者へ移行していることなどが主な要因と分析した。

介護分は、令和6年度保険料率について、4年度納付分に1837億円の精算が生じたことなどを加味し、前年度比0.22ポイント減の1.60%に設定する。

6年度の介護納付金については、5年度決算見込から98億円(0.9%)の減少を見込んだ。

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