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健保ニュース 2023年6月下旬号

厚労省が4年度調査結果を速報
急性期・重症患者割合が低下
入院外来分科会 中医協・基本小委に報告

厚生労働省は、一般病棟入院基本料等における「重症度、医療・看護必要度」の施設基準等の見直しの影響など7項目を検証した令和4年度調査結果(速報)をまとめ、8日に開催した入院・外来医療等の調査・評価分科会(尾形裕也分科会長)に提示した。

近く開催される中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会に報告する。

4年度調査は、①一般病棟入院基本料等における「重症度、医療・看護必要度」の施設基準等の見直しの影響(その1)②特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響③地域包括ケア病棟入院料および回復期リハビリテーション病棟入院料の実績要件等の見直しの影響④療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響⑤新興感染症等にも対応できる医療提供体制の構築に向けた評価等⑥医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進にかかる評価等⑦外来医療にかかる評価等─の7項目。

このうち、①の調査結果をみると、看護師等が患者の状態を記録する評価方式である「重症度、医療・看護必要度Ⅰ」と診療実績データから変換する評価方式である「重症度、医療・看護必要度Ⅱ」の該当患者割合は、3年から4年にかけていずれの入院料とも低下した。

4年度診療報酬改定では、一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の評価項目について、▽「心電図モニターの管理」を削除▽「点滴ライン同時3本以上の管理」を「注射薬剤3種類以上の管理」に変更▽「輸血や血液製剤の管理」の評価を1点から2点に変更─する厳格化を図る一方、「急性期一般入院料」の分類を現行の7区分から6区分に再編したうえで、測定方法と許可病床数に応じた該当患者割合の基準値を緩和した。

3年(8~10月)と4年(8~10月)の「重症度、医療・看護必要度の該当患者割合」を比較すると、「必要度Ⅰ」は、▽急性期一般入院料1(3年41.8%、4年36.7%)▽同2~3(同28.5%、同23.5%)▽同4(同32.6%、同30.1%)▽同5(同34.1%、同32%)▽同6(同19%、同15%)─。

「必要度Ⅱ」は、▽同1(同38.3%、同34.8%)▽同2~3(同33.8%、同30%)▽同4(同30.5%、同29.2%)▽専門病院入院基本料7対1(同37.3%、同36.3%)▽特定機能病院入院基本料7対1(同35%、同34%)─で、必要度Ⅰ・Ⅱとも4年の重症患者の割合は低下している。

なお、「必要度Ⅰ」を届け出ている施設は、▽急性期一般入院料1(10.7%)▽同2~3(28.1%)▽同4~6(66.0%)─。「必要度Ⅱ」を届け出ている施設は、▽同1(89.3%)▽同2~3(71.9%)▽同4~6(34.0%)─だった。

このほか、手術や救急医療等の高度かつ専門的な医療および高度急性期医療の提供にかかる体制を十分に確保している場合の評価として4年度改定で新設した「急性期充実体制加算」の急性期一般入院料1における届出は約1割の状況となっている。

調査結果③によると、地域包括ケア病棟を有する病院の救急患者を受け入れている頻度は、「週7日」が60.1%と最も多く、次いで、「週0日(13.0%)」、「週1日(8.7%)」などの順だった。救急搬送の受け入れ件数は、400件以下の医療機関が多いが、バラツキも見られた。

また、地域包括ケア病棟・病室を届け出ている医療機関における利用にかかる趣旨は、「自院の急性期病棟からの転棟先として利用している」が53.2%(2年度調査60.5%)で、依然として半数超を占めている。

他方、回復期リハビリテーション病棟は新規入院患者のうち、入院料1・2は4割、入院料3・4は3割の重症患者割合の要件を満たしている必要があるが、重症度割合は入院料1・2が45%弱、入院料3・4が35%超で、いずれも要件を上回る。

また、実績指数の平均は入院料1が52.1、入院料3が47.9で、実績指数の要件(入院料1=40以上、入院料2=35以上)を大きく上回っている現状が明らかになった。

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