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健保ニュース 2022年5月下旬号

厚労省メディアス・3年度12月
概算医療費 前年同月比で3.5%増
4~12月では5.1%増に

厚生労働省の「最近の医療費の動向(メディアス)」令和3年度12月号によると、12月の概算医療費は前年同月比で3.5%増加した。休日数などの違いによる影響を補正しても同様の伸び率だった。

また、3年4月から12月の9か月分の概算医療費は前年同期比で5.1%、前々年同期比で1.0%それぞれ増加。補正後でも前年同期比5.0%増加しており、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い減少した前年の反動から増加に転じている。

3年の概算医療費をみると、1月(前年同月比4.7%減)、2月(同4.4%減)はマイナスの伸び率となったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2年の医療費が同1.2%減少した3月は同5.5%増へ5か月振りにプラスの伸び率に反転した。

2年の概算医療費が同8.8%減の4月と同11.9%減の5月は二桁を超える伸び率となり、同1.9%減の12月は同3.5%の伸び率となった。

制度別に12月の概算医療費をみると、被用者保険は本人同5.5%増、家族同4.7%増の全体で同5.3%増加し、本人の上昇幅が大きい。国民健康保険は同2.9%増で、75歳以上の後期高齢者は同3.3%増加。未就学者は同8.3%増だった。

1人当たり医療費は同4.0%増で、被用者保険が同5.6%増、国保が同5.4%増、後期高齢者が同2.2%増となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院が同2.8%増、医科入院外が同4.5%増だった。歯科は同3.0%増、調剤は同3.2%増で、いずれもプラスの伸び率となった。

医科入院は1日当たり医療費が同2.9%増で受診延日数が同0.3%減、医科入院外は1日当たり医療費が同2.2%増で受診延日数が同2.2%増、歯科は1日当たり医療費が同2.4%増で受診延日数が同0.6%増、調剤は処方箋当たり医療費が同0.0%増で処方箋枚数が同3.2%増。医科入院の受診延日数を除き増加した。

一方、4~12月の9か月分の概算医療費をみると、被用者保険は本人同9.1%増、家族同10.9%増の全体で同10.0%増。国保は同4.9%増、後期高齢者は同3.1%増だった。未就学者は同24.8%増と大幅に上昇した。

1人当たり医療費は同5.4%増で、被用者保険が同10.3%増、国保が同6.8%増、後期高齢者が同2.8%増となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院の同3.2%増に対し、医科入院外は同8.2%増と2倍超上昇。歯科は同6.7%増、調剤は同3.0%増だった。

医科入院は1日当たり医療費が同4.3%増で受診延日数が同1.3%減、医科入院外は1日当たり医療費が同2.5%増で受診延日数が同5.6%増、歯科は1日当たり医療費が同2.2%増で受診延日数が同4.4%増、調剤は処方箋当たり医療費が同2.8%減で処方箋枚数が同6.0%増。医科入院の受診延日数と調剤の処方箋当たり医療費を除き増加した。

医療機関種類別概算医療費は、医科病院同4.4%増、医科診療所同8.0%増、歯科病院同9.0%増、歯科診療所同6.5%増、保険薬局同3.0%増、訪問看護ステーション同19.2%増で、前年の反動からいずれも上昇した。

主たる診療科別医科診療所の医療費をみると、小児科(同46.8%増)、耳鼻咽喉科(同19.2%増)、内科(同7.1%増)、整形外科(同6.7%増)、産婦人科(同6.4%増)、眼科(同6.5%増)で大きなプラスの伸び率となった。

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