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健保ニュース 2021年12月中旬号

財政審が4年度予算編成等へ建議
診療報酬本体マイナス改定を
機能強化加算の見直しなど提言

財政制度等審議会(榊原定征会長)は3日、政府の財政運営に向けた「令和4年度予算の編成等に関する建議」を鈴木俊一財務相に提出した。社会保障関係費について、「高齢化による増加相当分の伸びにおさめる必要がある」と明記。次期診療報酬改定に向けては、「本体マイナス改定を続けることなくして医療費の適正化は到底図れない」と強調した。「かかりつけ医」制度化のための包括払い推進も盛り込み、アウトカムを重視した患者本位の報酬体系にシフトする必要があると指摘。「機能強化加算」のゼロベースでの見直しなどを提言した。薬価改定は、「調整幅の廃止」をはじめ、聖域なき改定の厳格化に踏み込むべきとの考えを打ち出した。

財政制度等審議会が3日に取りまとめた「令和4年度予算の編成等に関する建議」は、社会保障の受益と負担のアンバランスを財政状況悪化の最大要因に位置づけたうえで、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者に移行し始める4年度からは医療費の増加等による社会保障給付費の急増を見通した。

このため、全世代型社会保障改革により受益と負担のアンバランスを是正し、国民が必要とする社会保障制度の持続可能性を高めることで、現役世代の将来不安を払拭し、希望が持てるようにしていくべきとした。

4年度の社会保障関係費予算は「高齢化による増加分」に相当する伸びにおさめる必要があるとしたうえで、「診療報酬改定が行われる医療がポイントとなる」との認識を示し、「医療提供体制改革なくして診療報酬改定なし」との考えを掲げた。

平成20年度以降、プラスが続いてきた本体改定率について、「医療費適正化とは程遠い対応を繰り返してきた」と断じ、「マイナス改定を続けることなくして医療費の適正化は到底図れない」と強調。改定前の本体の伸びが高止まりしているならば、「躊躇なくマイナス改定をすべき」と訴えた。

診療報酬のあり方については、アウトカム重視・質重視の患者本位かつ医療機関等の面的・ネットワーク的な連携・協働をより重視する体系にシフトさせることが必要と明記し、「1入院当たり包括報酬(DRG/PPS)の本格導入や包括払い対象の本格的拡大を視野に入れるべき」との考えを示した。

さらに、「かかりつけ医」機能の強化に向けて、「制度上の対応を欠いた現状の診療報酬上の評価は外来機能の分化を促していない」と指摘し、「機能強化加算のゼロベースでの見直しは必須である」と提言した。

また、「受診回数や医療行為の回数による出来高払いより包括払いがなじむ」との見解も盛り込んだ。

オンライン診療については、「かかりつけ医」の制度化とセットであり方を考えていくべきとした。

働き方改革は、「地域医療体制確保加算」について、「現在論点となっている看護師の処遇改善や、他の診療報酬上の評価との関係も整理が必要」との考えを示した。

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