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2025年12月上旬号
医療保険者関係6団体は11月28日、厚生労働省を訪ね、令和8年度診療報酬改定に関する要請書を上野厚労相宛てに提出した。要請書を受け取った熊木正人審議官は「皆さんの総意として要望を受け止め、厚労省としてしっかり検討したい」と述べた。
出産の給付体系見直し
全国一律、現物給付化の方向
「アメニティー」は対象外
社会保障審議会医療保険部会(部会長・田辺国昭東京大大学院教授)は11月20日、医療保険制度における出産の支援強化について議論した。委員の意見は▽現物給付化▽全国一律の給付内容▽お祝い膳など出産に付随するサービス(いわゆるアメニティー)は対象外▽分娩施設の検索サイト「出産なび」の充実──といった点で一致したが、新たな給付体系で含めるべきサービスの範囲や給付水準の考え方には開きがあり、今後の議論の焦点...
補正予算案を閣議決定
厚労省分 2.3兆円計上
医療分野 賃金・物価対策5300億円
政府は11月28日、総合経済対策の裏付けとなる令和7年度補正予算案を閣議決定した。一般会計の歳出総額は18兆3034億円。厚生労働省所管分は総額2兆3252億円(労働保険特別会計10億円を含む)に上る。開会中の臨時国会に提出し、早期成立を目指す。厚労省分は①「医療・介護等支援パッケージ」=1兆3649億円(医療:1兆368億円、介護等:3281億円)②医療・介護の確保、DXの推進、「攻めの予防医療...
総合経済対策を閣議決定
社保改革 金融所得反映を明記
年度内に法制上の措置
政府は11月21日、総合経済対策を閣議決定した。「年齢にかかわらず公平な応能負担の実現」に向け、高齢者の医療費の窓口負担や保険料に金融所得を反映させるため、「具体的な法制上の措置を令和7年度中に講じる」と明記した。来年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。金融所得の反映による応能負担の徹底は、自民党と日本維新の会の連立政権合意書で「制度設計を7年度中に実現」すると盛り込んでおり、現在、両党の実務者...
後期高齢者「現役並み所得」
給付費公費投入 財務省に求める意向
維新税調 梅村会長
健保連の佐野雅宏会長代理らは11月21日、日本維新の会の税制調査会(梅村聡会長)に出席し、高齢者医療制度の見直しなど制度改革や予算に対する健保連の要望事項を説明した。後期高齢者の現役並み所得者の給付費には公費負担がなく、現役並み所得者が増えると、かえって現役世代の負担が重くなると指摘し、現役世代が肩代わりしている約5200億円に公費を投入するよう訴えた。佐野会長代理らの説明を受け、梅村会長は「今日...
第25回医療経済実調(医療機関等調査)
病院赤字 診療所は黒字維持
歯科、薬局も黒字
中央社会保険医療協議会(会長・小塩隆士一橋大経済研究所特任教授)は11月26日、令和8年度診療報酬改定の基礎資料となる第25回医療経済実態調査の報告書をまとめた。医療機関や薬局の経営状況などを把握するために行われた医療機関等調査によると、一般病院の6年度の損益率(収益に対する損益差額の割合)は全体でマイナス7.3%の赤字となった一方、一般診療所は個人が28.8%(前年度比3.2ポイント減)、医療法...
健保組合事業への長年の功績たたえ
令和7年度厚生労働大臣表彰式を開催
関係者49人が受賞
厚生労働省は11月25日、東京・霞が関の同省講堂で「令和7年度健康保険組合関係功績者厚生労働大臣表彰式」を開催し、保険給付や加入者の健康づくりなどの健保組合業務に長年携わってきた49人を表彰した。表彰式の冒頭、山田雅彦厚生労働審議官が上野厚労相のあいさつを代読し、受賞者の功績をたたえた。式典では受賞者一人ひとりの名前が読み上げられ、代表してLIXIL健保組合の中山敦子事務長が登壇し、表彰状を受け取...
健保連・保健事業セミナー 取り組み事例発表
女性の健康、ICT活用で4組合
健保連は11月21日、オンライン形式で「KENPO Action!──取り組もう、はじめの一歩──」と題する保健事業セミナーを開催した。各健保組合が保健事業のはじめの一歩を踏み出す際の参考として、花王健保組合とファイザー健保組合が女性の健康課題をテーマに、計機健保組合とデンソー健保組合がICT活用をテーマに自組合の取り組みを事例発表した。花王健保組合常務理事の守谷祐子氏は事業主とのコラボレーションで...
健保連近畿地区連合会が「健康みらいトーク」を開催
新提言「3つのお願い」で意見交換
「安心安全な医療へ 健康みらいトーク」(健保連近畿地区連合会主催)が11月15日、大阪市内のホテルで開催され、健保組合関係者や一般市民ら約190人が集まった。認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOMLの山口育子理事長が「賢い患者になろう」をテーマに講演。山口氏は、かつてのように医師にお任せの受け身の姿勢ではなく、「特に慢性疾患では、患者と医師との協働が重要。より良いコミュニケーションが求められ...