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2025年11月中旬号
健保連は5日、東京・千駄ヶ谷に完成した新本部ビルの竣工式を行った。宮永俊一会長や建設に携わった関係者らはエントランス前でテープカットした後、地下1階の大会議室で神事に参列した。
出産への支援強化を議論
医療保険部会 給付体系の見直しに着手
年内に「骨格」取りまとめ
社会保障審議会医療保険部会(部会長・田辺国昭東京大大学院教授)は10月23日、医療保険制度における出産に対する給付体系の見直しについて議論した。厚生労働省は今後、出産費用に関するさらなるデータとともに「給付体系の骨格」を示して議論を深め、年内の取りまとめを目指すと提案した。議論の進め方や標準的な出産費用の自己負担の無償化の方向性に異論はなかったが、「標準的な出産費用」の範囲の明確化を求める意見や...
長期収載品の選定療養
厚労省 患者負担の引き上げを提案
後発品使用促進を強化
医療保険部会は6日、医療保険制度改革に向けた薬剤給付のあり方を議論した。厚生労働省は昨年10月に始まった長期収載品の選定療養が後発医薬品の使用促進に一定程度寄与したとして、さらなる活用に向け、患者の希望で長期収載品を使用した場合の負担について、全額を患者に求めることも含めた引き上げを提案した。委員からは後発品の供給不足の解消が大前提だとする声が相次いだが、明確な反対意見はなかった。患者負担の引き上...
高額療養費の見直し
首相 患者負担「過度にならないよう配慮」
衆参代表質問
高市首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が4~6日、衆参両院で行われた。立憲民主党の野田代表が高額療養費制度の見直しについて、「(患者負担の上限額を)引き上げないという政治判断もあるのか。明快に答えていただきたい」とただしたのに対し、首相は「患者の経済的な負担が過度にならないよう配慮しながら、負担能力に応じてどう分かち合うかという観点から検討を進める」と答えた。社会保障改革については、「OTC...
上野厚労相が会見
世代内、世代間の公平を確保
全世代型社保構築を一層推進
10月21日に就任した上野厚生労働相は同月30日、厚生日比谷クラブに加盟している専門紙・誌の合同取材に応じ、医療保険制度改革に対する考え方などを語った。社会保障審議会医療保険部会で制度改革の論議が進んでいる中、改革の基本的な視点として、▽世代内、世代間の公平をより確保し、全世代型社会保障の構築を一層進める▽高度な医療を取り入れつつ、セーフティーネットの機能を確保する▽現役世代からの予防づくり、出産...
財務省が医療保険制度改革案
70歳以上の自己負担「3割」
現役世代の負担軽減重視 大胆な改革断行を
財務省は5日、財政制度等審議会の財政制度分科会で、医療保険制度と診療報酬を柱とする独自の改革案を提示した。医療保険制度改革では、70歳以上の患者の自己負担割合を現役世代と同様に3割にするよう提案し、実現に向けて具体的な道筋を示すべきと主張した。高齢者の一般的な特徴として、外来受診回数が多く、1人あたり医療費も大きいが、高額療養費制度による外来特例もあって、実際の自己負担額は低く抑えられていると指摘...
医療機関の業務効率化
DX推進 財政支援求める意見相次ぐ
人員配置基準の緩和も論点に
社会保障審議会医療部会(部会長・遠藤久夫学習院大学長)は10月27日、医療機関の業務効率化・職場環境改善の推進について、厚生労働省が提示した論点に沿って議論した。国や自治体によるDX推進への財政支援を求める声や、人員配置基準の緩和をめぐる意見が相次いだ。論点の柱は①業務のDXの推進②タスクシフト・シェア推進など③地域における医療従事者の養成体制の確保④医療従事者の確保に資する環境整備など──の4つ...
子ども支援金管理部会が初会合
周知広報の徹底で一致
算定の府令案を了承
こども家庭庁は10月28日、「子ども・子育て支援金制度管理部会」の初会合を開いた。各保険者の加入者の見込み数の算定方法など、支援金の算定に関する内閣府令の規定事項を提案し、了承された。来年4月の制度開始に向け、委員からは周知広報の徹底を求める声が相次いだ。部会はこども家庭審議会令に基づき、同審議会子ども・子育て支援等分科会の下に設置されたもので、支援金制度の実施に関する▽内閣府令▽周知広報▽実施状...
介護保険部会 「持続可能性の確保」を議論
利用者の負担拡大に賛否
伊藤常務 原則「2割」を主張
社会保障審議会介護保険部会(部会長・菊池馨実早稲田大教授)は10月27日、次期制度改革に向けて、給付と負担のあり方に関連する「持続可能性の確保」をテーマに議論した。費用を負担する側に立つ健保連や経済界は、制度の持続性を確保する観点から、利用者負担を引き上げる必要性などを主張したが、主に利用者側は負担増に反対し、賛否両論の構図が続いている。この日の会合では、利用者負担、ケアマネジメントの給付、軽度者...
健保連新本部ビル完成で竣工式
宮永会長「心新たに制度の維持、向上に努力
新宿御苑臨む新拠点
健保連は5日、東京・千駄ヶ谷に完成した新本部ビルの竣工式を行った。式典であいさつした宮永俊一会長は「新宿御苑の緑に安らぎを覚えるとともに、効率的で元気が湧く職場を建てていただき感謝する」と述べ、建設に携わった関係者らに謝意を示すとともに、「ここで職務にあたる一同皆が心新たに健康保険制度の維持・向上に努力する」と決意を語った。式典には宮永会長をはじめ、健保連本部の役職員や建築主の東京建物、設計・施工...