健保ニュース
健保ニュース 2025年11月中旬号
健保連新本部ビル完成で竣工式
宮永会長「心新たに制度の維持、向上に努力」
新宿御苑臨む新拠点
健保連は5日、東京・千駄ヶ谷に完成した新本部ビルの竣工式を行った。式典であいさつした宮永俊一会長は「新宿御苑の緑に安らぎを覚えるとともに、効率的で元気が湧く職場を建てていただき感謝する」と述べ、建設に携わった関係者らに謝意を示すとともに、「ここで職務にあたる一同皆が心新たに健康保険制度の維持・向上に努力する」と決意を語った。
式典には宮永会長をはじめ、健保連本部の役職員や建築主の東京建物、設計・施工を担った前田建設工業、コンサルタントの日建設計コンストラクションマネジメントの社員らが参列した。
一同は新本部ビル内部を視察した後に、エントランス前でテープカットに臨んだ。健保連の宮永会長と佐野雅宏会長代理、東京建物の小澤克人代表取締役、日建設計コンストラクションマネジメントの水野和則代表取締役、前田建設工業の前田操治代表取締役がテープにはさみを入れて祝った。
続いて宮永会長があいさつし、コロナ禍による事業環境の劇的な変化や人件費・資材の高騰、建設業界の法規制など難しい対応を迫られる場面が多くあったと振り返り、「関係者に並々ならぬ尽力と英断、支援をいただき、こうして千駄ヶ谷の地に竣工の日を迎えることができた」と話した。
また、健保連が一丸となり、これまで以上に国民皆保険の持続性確保に資する事業を充実、推進させ、「健保連の価値を高めていく」と意気込んだ。会員組合との連携や内外への情報発信の拠点としての役割もさらに充実させるとした。
その後、新本部ビル地下1階の大会議室で神事が行われ、近隣の鳩森八幡神社の神職による「降神の儀」「祝詞奏上」などに続き、宮永会長、佐野会長代理がそれぞれ「玉串奉奠」を行った。
新本部ビルは地上5階、地下1階の鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)で、延床面積は3652.86平方メートル。昨年1月15日から今年10月31日まで、1年10か月の工期を経て完成した。
本部施設の再構築に向けた事業は、令和2年に行われた東京・乃木坂の施設の構造物耐久調査の結果を踏まえ、翌3年1月にプロジェクトチームを設置して始動した。
調査では、隣接する旧健保会館跡地の地下構造物の劣化が判明したほか、昭和49年に完成し約50年にわたり健保連役職員が勤務した本部ビルにも劣化や損傷が見られた。そのため、急ピッチで対応の検討を重ね、所有地の売却と千駄ヶ谷への移転、新たな本部施設の建設を決断した。
新本部ビルの建設にあたっては、健保連役職員の意見、要望も取り入れ、限られたスペースを有効に活用し効率的に働ける職場の構築を目指してきた。
新本部ビルでの業務開始は来年5月の大型連休後を予定している。