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健保ニュース 2026年7月中旬号

2040年見据え提供体制構築
厚労省 地域医療構想策定の指針公表

厚生労働省は3日、「地域医療構想策定ガイドライン」を公表した。高齢者人口がピークを迎える2040年を見据え、各区域において実情に即した医療提供体制を構築するための指針で、3月に同省の検討会がまとめた「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」を踏まえ作成した。

昨年成立した改正医療法では地域医療構想について、病床だけでなく入院、外来、在宅医療、介護との連携を含む医療提供体制全体の構想に見直すこととし、市町村の地域医療構想調整会議への参画の明確化や、医療機関機能報告制度を設けることを盛り込んだ。各区域は新たな構想を28年度中に策定する。

ガイドラインが示す新たな地域医療構想の進め方は、①現状・課題の把握②区域の設定③設定した区域の課題の把握④取り組みの決定⑤取り組みの推進──の5段階。①と②を27年度上半期までに、③と④を28年度中に検討、決定して取り組み、35年をめどに一定の成果を出すことを目指す。

①は人口推計や現在の病床数、医療資源、必要病床数の将来見込みといった基本データを関係者間で共有する。

②は現在の構想区域について、医療機関機能の確保の観点からも検討を加え、必要に応じて見直す。設定した構想区域の必要病床数も算出する。

各医療機関の機能は、10月に開始予定の医療機関機能報告で把握する。データや区域の実態を踏まえ、地域医療構想調整会議で都道府県や市町村、医療関係者、保険者などが医療機関の連携、再編、集約などを協議する。

調整会議は都道府県単位と構想区域単位で設置され、保険者は両方に参画する。協議内容については、各都道府県の保険者協議会で、都道府県が定期的に報告するとした。

④は急性期拠点機能を報告する医療機関や、③の課題への対応案を検討、決定する。

40年に担う医療機関機能
28年度までに決定、報告

ガイドラインには、各医療機関が40年時点で担う機能について、区域での協議を経て28年度までに決定、報告するよう明記された。また、報告する機能は「診療報酬上の入院料の種類等をもって機械的に決定されるものではない」として、「地域における診療実態等を総合的に検討し、協議する」よう求めた。

具体的な機能は、急性期拠点、高齢者救急・地域急性期、在宅医療等連携、専門等、医育及び広域診療の5つ。医療機関が複数の機能を報告することは可能だが、高齢者救急・地域急性期拠点機能と急性期拠点機能については、医療資源を多く要する医療の役割分担を明確化する観点から、「両機能を1つの医療機関が報告することはしない」と整理した。

病床機能報告は、これまでの回復期機能と、「高齢者等の急性期患者について、治療と入院早期からのリハビリテーション等を行い、早期の在宅復帰を目的とした治し支える医療を提供する機能」をあわせて、「包括期機能」に改める。機能区分は、高度急性期、急性期、包括期、慢性期の4つ。

40年の必要病床数
107万床と機械的試算

厚労省は25年度病床機能報告の結果と、24年度のNDBデータなどを用いた40年の病床数の必要量の機械的な試算も公表した。

試算によると、40年の病床の必要量は合計106.9万床で、内訳は高度急性期13.4万床(構成割合13%)、急性期24.0万床(同22%)、包括期41.6万床(同39%)、慢性期28.0万床(同26%)。

25年の機能ごとの病床数は、高度急性期16.0万床(同14%)、急性期50.0万床(同43%)、回復期21.1万床(同18%)、慢性期29.3万床(同25%)で、合計116.4万床だった。

厚労省は両者を単純に比較するのではなく、各区域で詳細な分析や検討を行った上で調整会議で協議することが重要だと説明している。

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