健保ニュース
健保ニュース 2026年7月中旬号
政府が骨太原案提示
年度内に社保改革を具体化
工程明確化し、順次実施
政府は6月30日の経済財政諮問会議(議長・高市首相)で、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案を示した。現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げる方針を実現するため、マクロ的な社会保障負担率の目標を検討し、「社会保障改革について、令和8年度中に改革の具体化と工程の明確化を図り、順次実施する」と明記した。
全世代型社会保障の構築の項目では、「成長型経済に合わせた持続可能な社会保障制度」を掲げた。高市政権が目指す「強い経済」では、経済成長によって物価と賃金が上昇するため、社会保障制度についても、物価と賃金の上昇を適切に反映し、「必要な医療・介護等の提供体制を確保しながら、給付と負担の改革努力を継続し、持続可能な設計に変えなければならない」とした。
社会保障関係費については、昨年と同様に、「給付と負担の改革努力を継続しつつ、高齢化による増加分に相当する伸びに経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算する」と記した。
医療関係では、医療機関の経営情報の見える化を進め、経営実態を把握した上で物価と賃金の変動に適切に対応するとした。
また、9年度以降の新たな地域医療構想を踏まえた医療機関の連携、再編、集約化の促進、妊娠・出産の経済的な負担軽減と安心・安全な小児・周産期医療提供体制の両立、医師の偏在対策などを並べた。
医療保険制度に関しては、高齢者医療の窓口負担の見直しについて、「9年度予算の編成過程で結論を得る」とした。自民党と日本維新の会の社会保障制度改革に向けた協議が最終調整に入っており、その合意内容が盛り込まれる見通し。
このほか、金融所得の取り扱いや、OTC類似薬の保険給付見直しの施行と実施状況を踏まえた対象範囲の拡大の検討など、5年末に閣議決定された改革工程の取り組みも推進する。
攻めの予防医療については、健康リテラシー向上やがん検診・精密検査の受診率向上、生活習慣病の予防、国民皆歯科健診の具体化などを推進するとした。企業と保険者のコラボヘルスや健康経営の推進、ヘルスケア産業の育成も盛り込んだ。
社会保障と税の一体改革の推進は、社会保障国民会議での給付付き税額控除と、制度導入までのつなぎとしての食料品の消費税減税に関する議論の取りまとめを踏まえ、追記されるとみられる。