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健保ニュース

健保ニュース 2026年7月上旬号

一般社団法人開設の医療機関
厚労省 非営利性の確認ポイント提示
今夏に通知予定

社会保障審議会医療部会(部会長・遠藤久夫学習院大学長)は6月17日、厚生労働省が提示した、一般社団法人が開設する医療機関の「非営利性の確認のポイント」を議論し、了承した。厚労省は今夏、早ければ7月中にも都道府県に通知する方針。

「ポイント」は非営利性を制度上徹底されている医療法人に関する規定を参考に、①法人の活動目的が営利を目的としていない②医療機関の運営上生じる利益の移転を禁止している③法人が解散した際の残余財産の帰属先を制限している──など5つの観点ごとに、具体的に確認事項を整理した。

厚労省は「ポイントはあくまで例示だ」とし、各都道府県の審査や指導体制、各地域の医療機関数などに応じて適宜実施されるものだとしている。

確認方法の具体例をみると、①は開設時の届け出に「地域医療の確保」、「公衆衛生の向上」などが記載されているか、②は余剰金を配当しないことが定められているかといったことが記されている。

ポイントに基づく確認の実施時期は、既に開設している場合は9年度から、通知後に開設する場合は開設許可の申請時からとなる。

今年3月に医療法の施行令や施行規則などが改正され、医療機関を開設する一般社団法人に対し、毎会計年度、事業報告書や貸借対照表、損益計算書を都道府県知事と保健所設置市区長に届け出ることを義務づけた。8年度事業分からが対象で、実際の届け出は9年度以降になる。

医療法では、医療機関の開設者は営利を目的にしてはならないとされているが、昨今、一般社団法人による医療機関の開設が増加しており、非営利性の観点で疑義が生じている。また、一般社団法人には医療法人に設けられているような、事業や経営の実態を定期的に確認する仕組みがなかった。

このため、医療部会が一昨年末に取りまとめた「2040年頃に向けた医療提供体制の総合的な改革に関する意見」で、一般社団法人を対象とする届出制度の創設にあわせ、自治体に対し「非営利性の確認のポイント」を示すべきだとしていた。

委員からは、医療の公共性を担保するためにも、非営利性が確実に確保されることが重要とする意見が相次いだ。反対する委員はいなかった。

健保連の伊藤悦郎常務理事は、ポイントは非営利性の確保だけでなく、経営の透明化にも非常に重要との考えを示した。一方で、実際の運用ではポイントに基づく判断が難しいケースもあると指摘。国が具体的な事例を収集し、都道府県が判断する際の参考となるように示すなどの対応が必要だとした。

永井幸子委員(連合総合政策推進局長)は、ポイントには定性的な内容も含まれていることから、自治体間で確認や指導に差が生じないよう国と都道府県の連携が必要と述べた。

石飛厚志委員(全国市長会(島根県雲南市長))は、確認の実施主体である自治体にとって過度な事務負担とならないように配慮を求めた。

伊藤伸一委員(日本医療法人協会会長)は、公益性の観点から、一般社団法人についても、医療法人と同様に事業報告書などを第三者が閲覧できる取り扱いにすべきと主張した。

これに対して厚労省は、事業報告書の取り扱いを変更するには法改正が必要だとしつつ、今回のポイントを示した後の実態を把握しながら、検討したいと答えた。

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