健保ニュース
健保ニュース 2026年7月上旬号
米川副会長 改正健保法を評価
次期改革へ 高齢者窓口負担見直しを重視
医療保険部会
厚生労働省は6月18日の社会保障審議会医療保険部会(部会長・岩村正彦東京大名誉教授)に、5月29日に成立した改正健保法の概要を報告した。健保連の米川孝副会長が佐野雅宏会長代理(現顧問)の後任として同部会の委員に就任し、この日の会合から出席した。
米川副会長は、改正健保法の中身を評価した上で、次期制度改革に向け、高齢者医療費の窓口負担のあり方が最重要課題だと強調した。
窓口負担の見直しにあたっては、衆参両院の厚労委員会で採択された、健保法等改正案に対する附帯決議を踏まえた対応を着実に実行するよう要望した。
米川副会長が具体的に引用した附帯決議は、「現在、現役並み所得の被保険者の給付費が公費負担の対象とならないことも踏まえ、高齢者の窓口負担割合の検討の中で現役世代の保険料負担への配慮も含めた制度のあり方を検討し、所要の措置を講ずること」との文言。現役並み所得の後期高齢者の医療給付費に公費が投入されていない現状を踏まえ、現役世代の保険料負担に配慮した制度見直しを検討するよう政府に求めている。
改正健保法については、▽現役世代の負担軽減▽給付と負担のアンバランスの解消▽負担能力に応じた負担、世代間・世代内の負担の公平性の確保▽保険給付の適正化・重点化──など、「健保組合・健保連が主張してきた方向性や考え方が盛り込まれており、持続可能な医療保険制度の実現に資するもの」と評価した。
改正健保法の柱の一つの妊娠・出産に対する支援の強化については、現行の出産育児一時金に代わる、全国一律の正常分娩の基本単価の設定など、今後の詳細な制度設計に向け、「医療保険財政や保険料負担への影響を十分に考慮しつつ、新たな給付体系への速やかな移行に向けた検討」を求めた。
林鉄平委員(連合副事務局長)は、▽妊娠・出産への支援強化▽医療機関の業務効率化・勤務環境改善の責務の明確化(努力義務)▽高額療養費の支給要件を定める際に、長期療養者の家計への影響を考慮──が盛り込まれたことを評価した上で、これらの制度改正の影響を注視しつつ、必要に応じ改善することも必要だと指摘した。
實松尊徳委員(全国後期高齢者医療広域連合協議会会長)の代理として出席した馬場参考人は、後期高齢者医療制度における保険料と窓口負担割合への金融所得の反映について、「後期高齢者のみを対象とした見直しであるため、被保険者の理解を得て円滑に施行することが重要だ」とし、厚労省に制度の趣旨や必要性を丁寧に説明するよう訴えた。