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健保ニュース 2023年8月合併号

加藤厚労相が来賓あいさつ
マイナ保険証 健保組合の取り組みに謝意
正確な紐づけへ協力要請

加藤勝信厚生労働相は7月28日の健保連総会で来賓あいさつした。令和6年秋からのマイナンバーカードと健康保険証の一体化に向け、「登録済みの資格情報のチェックに全力を挙げていただいている」と言及し、健保組合に対して謝意を表明。そのうえで、マイナ保険証は、「保険者にとっても健康保険証の発行事務の減少などのメリットにつながる」との考えを示し、国の対応に沿ったマイナンバーと健康保険の資格情報の正確な紐づけに向けた引き続きの協力を要請した。(加藤厚労相のあいさつ要旨は次のとおり。)




各健保組合の皆さん方には、日頃から厚労行政に対し多大なご支援をいただき、特に、「国民の健康を守る」世界に誇るわが国の健康保険制度の中核を担っていただいており、心から感謝申し上げる。

わが国の人口構造は、統計が発表されるごとに人口が減少し、高齢化が進み、生産年齢人口が減少する状況が続いている。この傾向はこの先もより一層強くなっていくことが推計等で示されている。こうしたなか、わが国の健康保険制度あるいは医療保険制度をしっかり守っていくためには、現役世代の負担上昇を抑制しながら、負担能力に応じすべての世代で高齢化や技術の進展に伴って増えていく医療費の増加を公平に支え合う全世代型社会保障制度の構築を図っていくことが今、まさに求められている。

こうした問題意識の下で、本年5月に「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律」が成立した。会長あいさつにもあったが、改正法の審議・成立に当たり、皆さんのご理解・ご協力をいただいたことに、改めて感謝申し上げる。これから施行に向かっていくが、どうか引き続きご協力をよろしくお願いしたい。

また、オンライン資格確認については、6月にマイナンバー法等改正法が成立し、令和6年秋からのマイナンバーカードと健康保険証の一体化に向けた準備を進めていただいている。

マイナンバーカードを用いて受診することにより、国民の皆さんには「本人の薬剤情報や特定健診情報などを活用したより良い医療を受けられる」、「重複投薬等を防ぐ」などさまざまなメリットがある。こうしたメリットをしっかりと周知を図っていく必要があると思っており、さらなる努力を図っていきたい。

同時に、メリットを実感して活用していただくためにも、マイナンバーと健康保険の資格情報が正しく紐づけられていないと実際に活用することができないうえに、不安がマイナ保険証を取得した方の利用を阻むことにつながりかねない。

現在、健保組合の皆さん方には、登録済みの資格情報のチェックに全力を挙げていただいていると承知している。この場を借りて改めて心から感謝申し上げる。

今行っているのは、登録済み資格情報の確認だが、日々、新規の登録が発生している。5月からは確認の仕組み等をお示ししてきたところだが、引き続き、国の対応に沿った正確な紐づけに向け、さらに努力いただくことを心からお願いしたい。

マイナンバーカードと健康保険証の一体化は、保険者の皆さんにとっても、健康保険証の発行事務の減少や資格喪失後の健康保険証の使用等による過誤請求にかかる事務処理負担の減少等のメリットにつながるものと考えており、引き続きのご協力をいただけるよう、よろしくお願い申し上げる。

最後になるが、新型コロナウイルス感染症への対応も2類相当から5類への位置づけの見直しを図ることとなった。足元の推計では全国の感染者数はお盆明けまで増加が続く見通しが示されている。コロナ対策には注意をしながら、しかし同時にさまざまな見直しや春闘における賃上げの流れなど、経済・社会の動きを従前に、それ以上のかたちに持っていく大変重要な時期だと思っている。

政府もそうした方向でひとつひとつ施策にしっかりと取り組んでいく所存だ。健保組合の皆さんにも、同様にさらなる努力をお願いするとともに、加入者の皆さんの健康維持等への引き続きの努力を心からお願い申し上げる。皆さんの今後のさらなるご発展をご祈念申し上げ、私からのあいさつとする。

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