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健保ニュース 2023年4月上旬号

SaMD専門WG設置を中医協へ報告
診療報酬評価を検討 今夏に意見を整理

中医協総会は3月22日、保険医療材料等専門組織の下に設置する「プログラム医療機器等専門ワーキンググループ」について、厚生労働省から報告を受けた。プログラム医療機器(SaMD)の診療報酬上の評価について検討し、今夏に意見を整理する。

WGは、中医協総会が1月18日に了承した「令和6年度診療報酬改定に向けた検討の進め方について」を踏まえ、設置する。SaMDの評価体系を検証し、今後のあり方の検討が求められていることを背景に、プログラム医療機器等について▽評価に関する技術的な事項▽チャレンジ申請の評価の妥当性に関すること▽技術的な助言─などを検討し、親会議の保険医療材料等専門組織に結果を報告する。

WGの検討スケジュールは、2回のヒアリングを経て、第5回会合を6~7月に開催して意見の整理を行い、保険医療材料等専門組織としての意見の取りまとめにつなげる。保険医療材料専門部会、保険医療材料等専門組織は6年度診療報酬改定に向けて年内を目途に検討を行うこととしており、今秋以降の検討に資するよう、WGは報告時期を夏に設定した。

WGのメンバーは臨床、公衆衛生、薬事などの専門家で構成する。
 厚労省は4年度、SaMDの特性を踏まえた薬事承認制度の運用改善検討事業を実施。SaMDについて、第1段階で血圧など生理学的パラメーターの測定性能を承認し、臨床的エビデンスを確立した後に、第2段階で測定した生理学的パラメーターがある疾病の診断に有用であることを確認し、必要に応じて一部変更申請(チャレンジ申請)を行う2段階承認制度の導入に向け、検討している。今年度中に報告書を取りまとめることとしており、それを踏まえた通知を年内に発出する予定としている。

WGは、翌23日に初会合を開催し、座長に青木茂樹氏(順天堂大学大学院医学研究科教授、日本医学放射線学会理事長)を互選した。

このほか、同日のWGではフリーディスカッションし、委員からは▽新たなイノベーションを評価していくことは重要な観点だ▽SaMDの診療報酬上の評価は、機器の特徴によって様々な評価がされているなか、予見性を高めるためにはどのような方法があるのか▽SaMDの診療報酬上の評価は、人工関節やペースメーカーといった実体がある医療機器と異なる特徴があり、開発コスト、ランニングコストをしっかりと把握することが必要─などの意見があった。

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