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健保ニュース 2021年3月下旬号

第2回「上手な医療のかかり方アワード」
保険者部門 キヤノン健保が優秀賞
安心・安全な保健事業を展開

厚生労働省が主催する「上手な医療のかかり方アワード」の事例発表と表彰式が10日、オンラインで開催され、キヤノン健保組合が厚労省医政局長賞の保険者部門で優秀賞を受賞した。

同アワードは、医療機関へのかかり方の改善につながる優れた取り組みを行う団体を厚労省が表彰するもの。昨年度に続き2回目の今回は、全国の71団体から応募があり、一般社団法人佐久医師会の「教えて!ドクタープロジェクト」が厚労大臣賞最優秀賞を受賞した。

事例発表では、コロナ禍でも加入者が安心・安全に利用できる保健事業について、キヤノン健保組合の筒井久子氏が発表した。

加入者が抱える不安、疑問、ストレスの解消には、専門職のアドバイスを受けられる24時間対応の相談サービス「キヤノンヘルスコール」を周知するとともに、オンラインでのカウンセリングサービスを開始するなど、メンタルケアをさらに充実させた。

また、がん検診の受診勧奨にあたっては、コロナ禍でも受診が必要な科学的根拠などを例示しながら、感染対策に留意して受診するよう促すなど工夫した。

歯科の受診勧奨には、受診の目安が分かるよう歯周病の進行度をセルフチェックできる内容を盛り込んだ。

生活習慣病のハイリスク者に対しては、安心して保健指導を受けられるようリーフレットを作成するとともに、対面に加えICT面談も導入した。

運動不足対策には、「動いて歩活」というウオーキングイベントを実施し、テレワーク環境でもできる運動習慣のきっかけづくりを提供した。

筒井氏は、「私たち保険者には、加入者1人ひとりが自分の健康を意識し、理解し、行動できるように支援する役割がある」と述べ、積極的な保健事業の実施により医療従事者の負荷軽減にも貢献できるとした。

表彰式では、田村憲久厚労相が動画で祝辞を寄せた。田村厚労相は、同アワードの取り組みが「次世代の医療のあり方の議論のひとつにつながる第一歩となることを期待する」と語った。

表彰を受けたキヤノン健保組合の志塚栄常務理事は、コロナ禍で緊張感や不安を抱える加入者のために、健保組合として最善を尽くすとの考えのもと、「加入者の健康面における安心への貢献を目的に施策を行ってきた」と取り組みの経緯を説明し、「これからも加入者への安心・安全の提供を第一に施策を続ける」と今後の抱負を述べた。

また、厚労省医政局の熊木正人総務課長は「この取り組みの輪が全国に広がることを期待する」と展望を語った。

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