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健保ニュース 2020年11月下旬号

厚労省メディアス・2年度7月
概算医療費 前年比で4.5%減少
4~7月では6.9%減に

厚生労働省の「最近の医療費の動向(メディアス)」令和2年度7月号によると、7月の概算医療費は前年同月比で4.5%減少し、6月の同2.4%減に比べ減少幅は拡大したが、休日数などの違いによる影響を補正すると同1.8%減に縮小することが明らかになった。

また、4月から7月までの4か月分の概算医療費は前年同期比6.9%減少した。補正後では同7.9%減少しており、新型コロナウイルス感染拡大に伴う患者の受診控えの影響が如実に表れた結果となった。

2年の概算医療費をみると、1月(前年同月比1.2%増)、2月(同2.7%増)はプラスの伸び率となったが、新型コロナウイルス感染症の感染者数が拡大してきた3月に同1.2%減へと5か月振りにマイナスの伸び率に反転した。

緊急事態宣言が発令された4月は同8.8%減、5月は同11.9%減へと減少幅が拡大。感染者数が一定程度、落ち着いた6月(同2.4%減)以降、減少幅は縮小傾向にある。

制度別に7月の概算医療費をみると、被用者保険は本人同2.5%減、家族同11.4%減の全体で同5.6%減少し、家族の減少幅が大きい。国民健康保険は同5.2%減、75歳以上の後期高齢者も同3.3%減といずれも減少。未就学者は同22.7%減と大幅に減少した。

1人当たり医療費は同4.3%減で、被用者保険が同5.8%減、国保が同2.8%減、後期高齢者が同4.6%減となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院が同4.2%減、医科入院外が同5.8%減だった。歯科は同4.0%減、調剤は同3.6%減で、いずれもマイナスの伸び率となった。

医科入院は1日当たり医療費が同1.7%増で受診延日数が5.9%減、医科入院外は1日当たり医療費が同7.2%増で受診延日数が同12.1%減、歯科は1日当たり医療費が同8.0%増で受診延日数が同11.1%減、調剤は処方箋当たり医療費が同7.4%増で処方箋枚数が同10.3%減。

1日当たり医療費は、1年前の令和元年7月(医科入院3.2%増、医科入院外2.4%増、歯科0.8%増、調剤2.5%増)と比べると、入院を除き大きく増加している。

一方、4~7月の概算医療費をみると、被用者保険は本人同4.9%減、家族同16.5%減の全体で同9.0%減。国保は同7.9%減、後期高齢者は同5.0%減だった。未就学者は同29.4%減と3割近く減少するなど、新型コロナウイルス感染拡大に伴う患者の受診控えの影響が顕著に表れた。

1人当たり医療費は同6.6%減で、被用者保険が同9.3%減、国保が同5.3%減、後期高齢者が同6.3%減となっている。

診療種類別概算医療費は、医科入院の同6.2%減に対し、医科入院外は同9.4%減と大きく減少。歯科は8.6%減、調剤は3.8%減だった。

医科入院は1日当たり医療費が同1.0%増で受診延日数が同7.1%減、医科入院外は1日当たり医療費が同7.6%増で受診延日数が同15.8%減、歯科は1日当たり医療費が同7.3%増で受診延日数が同14.8%減、調剤は処方箋当たり医療費が同10.9%増で処方箋枚数が同13.3%減。受診延日数は、医科入院を除き15%前後の減少幅となった。

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