健保ニュース 2020年10月上旬号

総合組合の令和元年度決算
赤字組合が増加、全体の37％

全国総合健保組合協議会（会長・高井昌史出版健保組合理事長）はこのほど、会員243組合の令和元年度決算概要をまとめた。

元年度の経常収支差引額は726億円の黒字を計上した。4年連続の黒字決算となったが、黒字幅が縮小し、前年度に比べ17.2％、151億円減った。赤字組合は、会員組合の37％に相当する90組合（前年度比23組合増）に達し、赤字額は193億円に上る。

元年度の平均保険料率は、同0.04ポイント増の97.71‰（事業主50.16‰、被保険者47.55‰）となった。19組合が保険料率を引き上げ、協会けんぽの平均保険料率100‰以上の組合は93組合で、全体の約4割を占める。

このうち協会けんぽと同じ保険料率は41組合で、これを上回る100‰超～105‰未満が31組合、105‰以上～110‰未満が20組合、110‰以上が1組合となっている。

元年度の適用状況は、被保険者数が同2.0％増の639万4443人、被扶養者数が1.2％減の416万8993人となった。

平均標準報酬月額は0.7％増の35万4855円、平均標準賞与額は微減の83万8144円だった。

元年度決算における経常収入は、保険料収入が2.6％増の2兆9808億円、これに国庫負担金や積立金繰入などを合わせて全体で2.6％増の2兆9999億円を計上。

経常支出は3.2％増の2兆9273億円を計上。このうち保険給付費が3.6％増の1兆4848億円、後期高齢者支援金が6.7％増の6897億円で、後期支援金や前期高齢者納付金、退職者給付拠出金など納付金の合計は2.5％増の1兆2567億円となった。保健事業費は5.7％増の1363億円となっている。