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健康保険の基礎知識

ゼロから分かる!健康保険基礎知識

健康保険の仕組みや保険料のこと。
いまさら聞けないことまで簡単に解説!
健康保険の抱える問題や現状を知ってください。

第3回
実は給料に影響あり!あなたの手取り額と高齢者医療費の関係第3回 実は給料に影響あり!あなたの手取り額と高齢者医療費の関係

第2回で紹介した、増え続ける日本の医療費の問題。実はこの問題は皆さんの健康保険料と密接な関係があります。皆さんは給与明細に書かれている毎月の健康保険料をチェックしていますか?「毎月勝手に天引きされているものだし」とほったらかしにしているとこの問題に気付くことができません。

被保険者1人あたり年間保険料の推移

上図のように、実は1人当たりの年間保険料は、2007年38万3000円程度だったものが、2014年には約46万6000円と、ここ7年で8万3000円以上(21.6%)も増加しています。このうちほぼ半分を事業主(企業)が負担していますから、現役世代と企業の負担は非常に重くなっていることがわかります。給料が多少上がっても手取り金額が増えていない実態に、保険料の増加が少なからず影響を与えているのです。

では今後はどうなるのでしょうか。医療費の増加は高齢化の進展に伴って避けることのできない事実です。今後も医療費の増大はさらにペースを上げ、2025年には約54兆円の医療費がかかると見込まれています。この増え続ける医療費を、現役世代と企業の負担で支えるとしたら、莫大な保険料を徴収されてしまいます。現状でも現役世代と企業の負担は過重ともいえるなかでのさらなる負担増はもう限界。この仕組みそのものを見直す時期に来ています。いまこそ、現役世代がこの問題に興味関心をもち、声をあげていくべきではないでしょうか。