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健保ニュース 2026年4月上旬号

国民会議 有識者初会合
実務者と連携 中間まとめへ専門的な検討
給付付き税額控除を先行議論

「社会保障国民会議」の有識者会議(座長・清家篤日本赤十字社社長、慶應義塾学事顧問)は3月24日、初会合を開いた。今後は実務者会議と連携し、国民会議が目指す今年夏前の中間取りまとめに向け、給付付き税額控除と食料品の消費税率ゼロについて、専門的、技術的な論点を検討する。

初会合には城内全世代型社会保障改革担当相が出席。冒頭にあいさつし、給付付き税額控除について、中低所得者の税や社会保険料の負担を集中的に軽減し、所得に応じて手取りが増えるようにするものだとした上で、「制度設計を含む持続可能な社会保障制度の構築は急務だ」と強調した。

この日は会議の進め方を確認したほか、同月12日に開かれた実務者会議の初会合の概要の報告を受けた上で、主に給付付き税額控除について議論した。

翁百合構成員(日本総合研究所シニアフェロー)は資料を提出し、低所得の勤労者世帯の税、社会保険料の負担率が高い実態を指摘し、「給付付き税額控除の制度設計を含む税と社会保障の一体改革として、なだらかで累進度をある程度持った負担率のカーブを実現していくべき」などと主張した。

検討課題には、給付付き税額控除の目的(世帯単位か個人単位か)、マイナンバー制度を活用した迅速な給付の実現などを挙げた。

是枝俊悟構成員(大和総研金融調査部主任研究員)は給付付き税額控除の導入にあたり、「どのような人の負担を軽減すべきかなど、目的を先に考える必要がある」「低所得者に重点的に給付するには、所得や資産の精緻な捕捉が必要だが、難しければ誤支給が起こりにくい範囲での給付も選択肢」などと主張した。

そのほか、構成員からは「中低所得者の税と社会保険料の負担軽減が必要。その際、社会保険料の逆進性の緩和を重視すべき」「制度設計にあたっては、数年後の理想像を描きつつ、所得や資産の把握について、まずは既存のインフラを活用し、スピード感をもって導入し、段階的に精緻化を図るべき」といった意見があったという。〈社会保障国民会議・有識者会議の構成員は次の通り。敬称略〉


(政府関係審議会委員)
▽清家篤(座長=日本赤十字社社長、慶應義塾学事顧問)
▽伊藤元重(東京大名誉教授)
▽翁百合(日本総合研究所シニアフェロー)
▽片岡剛士(PwCコンサルティング合同会社上席執行役員・チーフエコノミスト)
▽小西砂千夫(関西学院大名誉教授)
▽是枝俊悟(大和総研金融調査部主任研究員)
▽武田洋子(三菱総合研究所常務研究理事)
▽永濱利廣(第一生命経済研究所首席エコノミスト)
(地方界)
▽河野俊嗣(全国知事会地方税財政常任委員長、宮崎県知事)
▽冨田成輝(全国市長会都市税制調査委員会委員長、可児市長)
(経済界)
▽久保田政一(経団連副会長・事務総長)
▽深澤祐二(経済同友会経済・財政・金融・社会保障委員会委員長、東日本旅客鉄道取締役会長)

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