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健保ニュース 2022年3月上旬号

自民党・女性の生涯の健康に関する小委員会
ワコール健保が保健事業の取組発表
がん検診を強化

自民党の「人生100年時代戦略本部女性の生涯の健康に関する小委員会」(委員長・高階恵美子衆院議員)の会合が2月16日に開催され、同会合にてワコール健保組合が実施している「女性の健康に関する取り組み」についての事例発表を行った。

ワコール健保組合は、昭和47年に設立され、現在の被保険者数は約5500人。この日、説明に立ったワコール健保組合の須山夕輝子健康開発チーム課長(保健師)は、従業員の約90%が女性で、そのうちの約70%が全国に散在する店舗に勤務しており、健保組合として保健事業を推進するうえでの課題となっていると指摘した。

こうしたなかで、62年以降は、健保組合が労働安全衛生法にもとづく事業主の健康管理業務全般を受託し、従業員の健康管理を一元化して実施している。これがワコール健保組合の特色とも言え、健保業務スタッフ以外に、保健師10名、産業医5名を抱え、充実した体制を整えている。

須山氏は、ワコール健保組合では、がん対策において、重症化予防や、早期発見に向け、女性のがん検診の受診率向上を図っていると説明。その内容は、35歳以上の女性従業員および家族には乳がん検診、20歳以上の女性従業員および20歳以上の配偶者・40歳以上の家族には子宮がん検診を実施し、実質的な本人負担はなく運営している。

受診方法も①定期健康診断時のオプション受診②社内バス検診車の活用③契約医療機関での受診④任意の医療機関での検診費用補助制度─の4つの方法を用いて、対象者が検診を受診しやすく、利便性を最大限に考慮している。

さらに、啓発活動として、定期健診の会場にポスターを掲示し、検診の内容や子宮がんの解説を行うなど、がん検診のさらなる受診率向上にも取り組んでいる。それ以外にもあらゆる機会を通じて、ヘルスリテラシーの向上も図っている。

母体事業所であるワコールホールディングスは、「健康経営銘柄」に6年連続で選定されており、社員1人ひとりの心とからだの健康づくりを推進し、持続的成長につなげることを目標としている。そのなかで、社内の健康経営委員会が中心となって、外部講師を招き、がんに関する啓発セミナーを主催するなど、会社や労働組合と協調した取り組みなどにも力を入れている。

子宮がんの未受診対策としては、検診未受診者に対し自己採取HPV検査キットの送付などを実施。須山氏によると、検査キットを送付した対象者からは、約3割から検体の返送があり、検査結果がHPV陰性だった対象者も検診の必要性を理解し、その後の検診受診に繋がるなどの効果が表れたという。また、検査キットの検体未返送者においても検査キットを送付したことで、子宮がんに関する知識を得ることとなり、翌年には検体未返送者の約半数が検診を受診し、結果として受診の動機づけに繋がった可能性があったことを報告した。

こうした取り組みの結果、令和2年度の子宮頚がん検診受診率は76.7%と前年の71.4%から5ポイント以上高めることができたと成果を強調。同様に、乳がん検診では、2年度において90.8%という高い受診率となっていることも明らかにした。

これらに加え、受診後の2次検診にも力を入れており、ハイリスク者の早期発見、早期治療を実施するため、会社と連携し施策を実施している。

このほか、定期健診時に女性の健康に関するアンケートを実施することで、データを収集し女性の健康状態とそれに関する業務パフォーマンスとの関係性を調査し、女性の働きやすさ向上に繋げている。

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