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健保ニュース 2021年12月中旬号

PCR検査等の保険収載価格
中医協 12月31日から引き下げ

厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症の検査にかかる保険収載価格の見直し案をまとめ、8日の中医協総会に提案した。支払側、診療側から大きな異論はなく、中医協として承認した。

新型コロナウイルス感染症対策本部が11月12日に決定した「次の感染拡大に向けた安心確保のための取組の全体像」で、「保険診療として実施されているPCR検査等の実勢価格を踏まえ年内を目途に必要な見直しを行う」とした政府方針を踏まえた対応で、12月31日から価格を引き下げることとした。

厚労省が提案した見直し案は、「SARS-CoV-2核酸検出(PCR検査委託)」と「SARS-CoV-2・インフルエンザ核酸同時検出(同)」は現行の「1800点」を「700点」に、「SARS-CoV-2核酸検出(PCR検査委託以外)」と「SARS-CoV-2・インフルエンザ核酸同時検出(同)」は「1350点」を「700点」にそれぞれ引き下げる。

また、現行点数が「600点」の「SARS-CoV-2抗原検出」について、「定性」は「300点」、「定量」は「560点」にそれぞれ引き下げ。「SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性)」も現行の「600点」を「420点」に見直す。

このうち、現行点数が「1800点」の「SARS-CoV-2核酸検出(PCR検査委託)」と「SARS-CoV-2・インフルエンザ核酸同時検出(同)」は、3年12月31日から4年3月31日まで「1350点」とする激変緩和措置を設け、感染状況や医療機関での実施状況を踏まえたうえで4月1日から「700点」に引き下げることとした。

診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、「現場にコストと点数のバランスで大きな負担が生じることがないよう、実態を丁寧に把握しながら対応する必要がある」と要望した。

健保連の松本真人理事は、「実態を踏まえた迅速な見直しであり、妥当な対応」との考えを示した。

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