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健康コラム

ほっとひと息、こころにビタミン vol.96

精神医療の現場で注目されている「認知行動療法」の日本における第一人者の大野裕先生が「こころ」の健康についてわかりやすく解説します。

【コラム執筆】
日本認知療法・認知行動療法学会理事長
ストレスマネジメントネットワーク(株)代表
精神科医 大野 裕

広く根付いたSNS。特徴を理解し利用を

今の時代、多くの人がSNSを使っています。SNSは便利なのですが、その特徴を理解して使う必要があります。実は、私はかなり早い段階から、いくつかのSNSのアカウントを持って情報を発信してきました。

友人や知人はもちろん、フォロワーなどに情報を伝え、そうした人たちからの情報を入手するために使うには、SNSはとても便利です。しかし、SNSの特徴を意識しておかないと、利用者が傷つくことになってしまうので注意が必要です。とくに気を付けたいのが、SNSが対面の交流と違う点です。

SNSに投稿すると、いろいろな人からリアクションがあります。コメントを送ってくれる人もいます。しかし、それはあくまでも一方的な情報の伝達です。対面の会話のように、言葉のキャッチボールを積み重ねて理解を深めていく発展性がありません。表情や態度、その場の雰囲気など、言葉以外の交流がないからです。そのことを理解していないと、一方的に自分の意見を主張して、傷つけ合うことになってしまいかねません。

SNSで発信される情報がどこまで正確かも分かりません。SNSで発信される情報には、発信する人の色がついています。その人の背景が分かっている知人からの情報はよいのですが、全く知らない人からの情報には注意が必要です。自分の書き込みや反応が運営サイトに読み取られる可能性があります。

こうしたことが気になるので、大人になってからデジタルツールに触れるようになったデジタル移民の私は、最近、SNSを情報発信と簡単な連絡に限って使うようにしています。

大野 裕(ゆたか)

ストレスマネジメントネットワーク(株)代表。精神医療の現場で注目されている「認知行動療法」の日本における第一人者で、日本認知療法・認知行動療法学会理事長。著書に『マンガでわかる!うつの人が見ている世界』(池田書店)など。

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