健康コラム
賢い患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.105

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。
【相談担当】
認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)
理事長 山口 育子
電話再診料とは? 気軽に電話で相談できない
相 談私(67歳・男性)は糖尿病と高血圧があり、近くの小さな地域医療の病院に10年以上通院しています。これまでにも診察予定日以外に、症状や判断できない困ったことがあると電話をかけ、相談に乗ってもらってきました。先日も、薬を飲み違えたので病院にどうしたらよいか相談をしたところ、外来の看護師に電話が回されその後、担当医が電話に出て、具体的にアドバイスしてもらいました。
今日はその電話以来の受診日だったのですが、診察後の会計で「先日電話で問い合わせされたときの電話再診料を頂いています」と言われたのです。「そんな費用がかかることは聞いていない、これまでに何度も電話で相談したが、電話再診料なんて請求されたことはない」と主張したのですが、「これまでにも電話で相談されていたのなら、電話再診料は発生していたと思いますよ」と言うのです。
障害者手帳を持っている私の場合は、1医療機関の月の自己負担上限額は500円です。実際には毎回、上限額を超えていたのかもしれません。今回もいつもと同じ請求額の500円でしたが、だからといって納得できません。何で今まで電話再診料を請求されていなかったのに、今回は請求対象になるのでしょう。これからは気軽に電話で相談もできません。
回 答COML(コムル)理事長 山口育子
相談者にさらに詳しく話を聞くと、電話で相談するたびに医師が対応しているとは限らず、電話の受付や看護師で済むこともあったようです。また、毎回、医療費の明細を詳細に見ているかを尋ねたところ、その都度500円なので医療費の明細はあまり気に留めていなかったそうです。
そのような話から考えられることは、電話で相談や問い合わせた場合、何らかの医学的判断を伴う対応があると電話再診料が請求されるので、医師が直接対応したときに請求されていて、実際には医師が対応する頻度は少なかったのかもしれません。また、今回は会計の職員が初めて電話再診料が発生していることに言及したので相談者にそれが伝わり、これまでは毎回、同じ上限額の請求なので気付かなかったことが考えられました。それらを伝え、今後は明細書に目を通すよう勧めました。
認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)
「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ
詳しくはCOMLホームページへ https://www.coml.gr.jp/
電話医療相談:TEL 03-3830-0644
〈月・水・金 10:00〜13:00、14:00〜17:00/土 10:00〜13:00〉
ただし、月曜日が祝日の場合は翌火曜日に振り替え
提供:健康保険組合連合会
放送:ラジオNIKKEI 第1 毎月第4金曜日 17:30~17:50
聴取可能アプリ:radiko、Apple Podcasts、Spotify
