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健保ニュース 2026年1月下旬号

8年度 健保組合関係予算案
高額医療交付金事業に300億円
前年度比200億円の大幅増

政府は12月26日、一般会計総額が122.3兆円に上る令和8年度予算案を閣議決定した。このうち、厚生労働省所管の健保組合関係助成費は、前年度当初予算から210.7億円増の1527.4億円を計上した。高額レセプトが発生した健保組合を支援する健保連の高額医療交付金事業への支援には300億円を計上し、200億円の大幅増となった。昨年末の閣僚折衝を踏まえ、10年度まで時限的に拡充する。事務費負担金は、8年度から徴収が始まる子ども・子育て支援金徴収の事務負担に配慮し、11.6億円増の38.2億円とした。増額は平成26年度以来12年ぶり。

8年度予算案では、健保組合関係助成として、一般会計1525億5671万円(前年度当初予算比211億273万円増)、復興特別会計1億8973万円(同2603万円減)の計1527億4645万円を計上した。

一般会計の内訳は、▽健康保険組合事務費負担金=38億2467万円(同11億6444万円増)▽健康保険組合特定健康診査・保健指導補助金=29億5122万円(前年度同額)▽高齢者医療制度円滑運営事業費補助金=6165万円(前年度同額)▽高齢者医療特別負担調整交付金=200億円(前年度同額)▽高齢者医療運営円滑化等補助金=957億1917万円(同6171万円減)▽健康保険組合連合会交付金交付事業費負担金=300億円──。

特定健診・特定保健指導補助金は、健保組合の実施率向上を踏まえ、前年度と同額を維持した。

高齢者医療制度円滑運営事業費補助金は、糖尿病性腎症の重症化予防に向け、医療機関と連携して行った保健指導の経費を補助する。

高齢者医療特別負担調整交付金は、保険者の義務的支出に占める後期高齢者支援金と前期高齢者納付金の負担が過大な保険者の負担軽減を目的に、前年度と同額を確保した。

高齢者医療運営円滑化等補助金の内訳は、①高齢者医療支援金等の負担に対し行う助成事業=950億4486万円(前年度同額)②被用者保険の適用拡大に係る財政支援=2億5384万円(前年度同額)③健保連が行う特定保健指導等支援の共同事業=3億4858万円(前年度同額)④レセプト・健診情報等を活用したデータヘルス推進事業=7189万円(健保連に前年度同額の4120万円、健保組合に同6171万円減の3069万円)──。

①は前期高齢者納付金の負担が過大な保険者に対し、負担の重さに応じた補助を行うとともに、賃上げにより報酬水準が上がった健保組合を補助することで、拠出金負担をさらに軽減することが狙い。内訳は▽総報酬に占める前期納付金の割合(所要保険料率)が重い保険者に対する負担軽減に120.4億円▽平成23年度からの前期納付金の伸び率に着目した負担軽減に600億円▽企業の賃上げ努力に配慮した拠出金負担軽減に230億円──。

②は被用者保険の適用を受ける企業規模要件が令和6年10月に従業員50人以上に拡大されたことに伴い、短時間労働者の加入により財政がひっ迫する恐れのある健保組合に対し、法定給付費の増加に着目して財政支援する。6年10月の適用拡大に係る支援は8年度が最終年度になる。

医療DXを活用した保健事業の取り組みに対する支援は、7年度補正予算で前倒しして18.3億円を措置している。

④は保険者が取り組むデータヘルス計画の標準化の推進に関する事業と、成果連動型民間委託契約方式(PFS)の事業に係る費用を補助する。

交付金交付事業への財政支援の拡充(200億円増)は昨年末の閣僚折衝で、協会けんぽの保険料率の引き下げ(10%→9.9%)と併せて行うものとされている。「財政基盤の脆弱な健保組合の保険運営の下支えを行う」ことを目的に、10年度まで時限的に実施する。

厚労省によると、既存の100億円の高額医療交付金の交付要件は変更しないが、増額分の200億円については、今後、健保連の所管の委員会などで交付基準を検討する。高額レセプトが生じなければ支援を受けられないことになるが、6年度は年間を通じ、大半の健保組合が交付金を受けている。

復興特別会計の助成の内訳は、▽健康保険組合災害臨時特例補助金が1億8957万円(同2601万円減)▽健康保険組合特定健康診査・保健指導補助金が16万円(同2万円減)──。災害臨時特例補助金は対象地域の減少により減額となった。

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