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健保ニュース 2026年1月中旬号

諮問会議が改革プログラムを改訂
指標に基づく評価表を追加

政府の経済財政諮問会議(議長・高市首相)は12月25日、骨太の方針に盛り込まれた中長期的に取り組む主要な施策について、各分野の施策の進捗を確認するため、「経済・財政新生計画改革実行プログラム」「経済・財政新生計画進捗管理・点検・評価表」「EBPMアクションプラン」を決定した。

改革実行プログラムは、期限や手法といった工程を明確化するもので、前年から改訂した。進捗管理・点検・評価表は、進捗状況について、客観的な指標(①KGI(最終アウトカム)、②KPI第2階層(中間アウトカム)、③KPI第1階層(アウトプット))を用いて毎年点検・評価を実施し、PDCAを強化するため、今回新たに加えた。

アクションプランは、KGI、KPIの進捗が、施策を実施したことによる効果であるのか、データを用いて分析・検証する。これらの客観的な評価に基づきワイズスペンディングの徹底を図る。

改革実行プログラムは、社会保障分野として、▽効率的で強靭な医療・介護サービスの提供体制の実現▽医療・介護DXによる生産性の向上▽疾病予防等の取り組みの推進▽現役世代・高齢世代などの給付・負担構造の見直し──などによる全世代型社会保障の構築に重点を置いた。その推進に向け、実現できる項目から着実に実施するとのスタンスを明確化している。

改訂にあたり、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しは、現役世代の保険料負担の一定規模の抑制につながる具体的な制度設計を2025年度中に実現し、26年度中に実施すると盛り込んだ。

また、後期高齢者医療制度の窓口負担割合などに金融所得を反映するため、具体的な法制上の措置を25年度中に講じ、26年度以降その措置などを踏まえてシステム改修などを行うと明記。

疾病予防等の取り組みの推進に向けては、▽地域フォーミュラリの普及推進策の検討と各地域において策定されるための取り組みを26年度まで進め、27年度以降に普及促進策を活用した取り組みを促進▽各保険者におけるデータヘルス計画に基づく保健事業を推進▽がんを含む生活習慣病の重症化予防、リスクに応じたがん検診などの充実に向けた取り組みを推進──などを図ることとした。

進捗管理・点検・評価表は、医療費適正化に関し、KGIに29年度の国民医療費(適正化後の推計値)を50.6兆円と設定。KPI第2階層には、後発医薬品の使用割合について、29年度の目標値を▽後発医薬品の数量シェアを全ての都道府県で80%以上▽バイオ後続品に80%以上置き換わった成分数を全体の成分数の60%以上▽後発医薬品の金額シェアを65%以上──と設定するとともに、糖尿病性腎症の年間新規透析導入患者数と糖尿病有病者数について、32年度にそれぞれ1万2000人、1350万人と設定した。

また、各保険者のデータヘルス計画における共通の評価指標として、KGIは内臓脂肪症候群該当者割合の29年度における目標値を12.9%、KPI第2階層は生活習慣リスク保有者率の29年度における目標値を▽喫煙19.2%▽運動63.2%▽食事46.8%▽飲酒10.0%▽睡眠33.4%──とした。

2040年頃を見据えた新たな地域医療構想の実現に向けたKGI指標は、改正医療法の施行に向けたガイドラインの検討などを踏まえ26年内に設定し、病床についてのKPI指標も地域の実情を踏まえた調査に基づき行われる、不可逆的な病床削減を前提として、今後、改めて設定することとしている。

EBPMアクションプランは、25年の重点課題だった効率的な提供体制の構築について医療・介護サービスで一くくりにしていた介護分野を切り出し、26年の重点項目に2040年以降を見据えた介護サービス提供体制の構築を追加。各地域において関係者間での議論を踏まえてサービス需要を適切に見込み、人材を含めたサービス提供体制の確保を図ることなどをアウトカムとしたロジックモデルを構築することとした。

高市首相は会議で、「社会保障分野など国民生活の基盤となる重要政策について、その実効性を検証しつつ、スピード感を持って施策を進めていく」と表明した。

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