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健保ニュース 2026年新年号

厚労省が「議論の整理案」提示
高齢者医療見直し 早期実現を要望
医療保険部会で佐野会長代理

厚生労働省は12月18日の社会保障審議会医療保険部会(部会長・田辺国昭東京大大学院教授)に、9月からの医療保険制度改革に向けた議論をまとめた「議論の整理(案)」を提示した。健保連の佐野雅宏会長代理は高齢者医療の負担の見直しについて、健保連としても世代間のアンバランス解消や現役世代の負担軽減の観点から早期見直しを強く求めてきたとし、「可能な限り早期に実施してほしい」と訴えた。

「議論の整理案」は「現役世代の人口減少が続く中、その負担の上昇を放置することは適切ではない」「高齢者を年齢で一くくりにすることがそぐわなくなってきた」などと前置きした上で、4つの視点に沿って議論の結果を示し、「総合的なパッケージとして改革を進める必要がある」とした。

1つ目の「世代内、世代間の公平をより確保し全世代型社会保障の構築を一層進める視点」では、医療保険制度における金融所得の勘案やOTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直し、長期収載品の選定療養の見直しを盛り込んだ。高齢者医療の負担の見直しは政府の経済対策で、「令和8年度中に具体的な制度設計」を行うとされていることを踏まえ、政党間の議論の状況を注視しつつ「引き続き検討すべき」とした。

2つ目の「高度な医療を取り入れつつセーフティーネット機能を確保し命を守る仕組みを持続可能とする視点」では、高額療養費制度の見直しを挙げた。

3つ目の「現役世代からの予防・健康づくりや出産などの次世代支援を進める視点」では、標準的な出産費用の無償化に向けた制度の創設や、国民健康保険の未就学児に係る均等割保険料の負担軽減措置の高校生年代までの拡充を並べた。

4つ目の「患者にとって必要な医療を提供しつつ、より効率的な給付とする視点」では、入院時の食費と光熱水費の引き上げや、医療機関の業務効率化と職場環境の改善を盛り込んだ。

佐野会長代理は高齢者医療の負担の見直しに加え、現役並み所得の後期高齢者の給付費への公費投入と、窓口負担の年齢区分の5歳引き上げを「次期制度改革の最重要課題と捉えている」と述べ、実現を求めた。

長期収載品の選定療養については、患者負担の引き上げだけでなく、対象範囲の拡大も選択肢だとして、「医療上の必要があると認められる場合」の厳格な審査も含め、課題を整理して見直すよう要望した。

このほか、委員からは▽医療用医薬品とOTC医薬品の違いを踏まえ、OTC類似薬を保険適用から除外するのは難しい▽出産費用の無償化の対象を注意深く説明する必要がある▽金融所得の勘案は、まず税制で対応すべき──などの意見が出た。

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