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健保ニュース 2022年11月上旬号

皆保険議連が鈴木財務相に「要望」提出
現役世代の負担軽減へ具体策
健保組合機能発揮 視点に必要な支援を提言

自民党の国民皆保険を守る国会議員連盟は、「全世代型社会保障の構築ならびに予算編成に対する要望」と題し、政府に諸政策の実現を要請する提言をまとめ、10月26日、鈴木俊一財務相に提出した。「要望」は17日の同議連の第6回総会における議論を踏まえたもので、①医療制度改革②全世代で取り組む少子化対策③医療DXの推進④健康保険組合が保険者機能を十分に発揮するための財政支援─の4本が柱。来年度以降の医療制度改革の議論が進み、補正を含む予算編成作業が本格化するなか、健保組合への影響が見込まれる政策課題に適切な対応を求めている。現役世代の負担軽減および健保組合の保険者機能の発揮促進のための措置を骨格に位置づけ、▽後期高齢者の保険料負担の見直し▽全世代で支える少子化対策▽医療DXの推進にかかる施策や拠出金負担増に対する財政支援─などを具体策にあげた。近く政府がまとめる総合経済対策および来年度予算と次期制度改革に反映すべきとする提言だ。(国民皆保険を守る国会議員連盟の「要望書」は次のとおり)

全世代型社会保障の構築ならびに予算編成に対する要望
令和4年10月26日 国民皆保険を守る国会議員連盟

急速な少子高齢化を迎える中、我が国が誇る国民皆保険の維持を見据えた全世代型社会保障の構築は最も重要な命題の一つである。これを踏まえ、全世代型社会保障構築本部及び骨太の方針2022において「給付は高齢者中心、負担は現役世代中心」というこれまでの社会保障を見直すことが示されたところである。

今後、2040年を視野に入れて、持続可能な社会保障制度を構築していくためには、現役世代の負担軽減はもとより、制度の中核を担う健康保険組合における保険者機能の発揮が不可欠であることを踏まえ、本議員連盟として、政府に対して以下の4点を要望する。


1.医療制度改革

本年10月から、一定以上所得の後期高齢者窓口負担2割が導入されたが、現役世代の負担は依然大きい。骨太の方針2022において示された「後期高齢者の保険料賦課限度額の引き上げ」に加え、現役世代の負担が相対的に大きくなる現行の高齢者支援金の負担割合の見直しを早急に実施する。あわせて、現役並み所得者の給付費への公費投入について、実現に向けた検討に着手すること。

また、「被用者保険者間の格差是正の方策等」が検討課題とされたが、保険者機能の発揮を阻害しないよう配慮するとともに、各保険者における影響を勘案するなど慎重な検討をすること。


2.全世代で取り組む少子化対策

持続可能な社会保障を実現していくためには、政府の進める少子化対策は不可欠である。ただし、出産育児一時金増額などの施策は現役世代の負担軽減も見据え、全世代で支え合う仕組みとすること。


3.医療DXの推進

医療の質の向上と効率化に向けて医療DXの迅速な推進が必要である。政府においては、現在検討が進められている健康保険証のマイナンバーカードへの一体化も含め、医療DXをより効果的なものとしていくため不断に検討を進めるとともに、導入に向けた移行期間を含めた対応からその後の運用まで、必要な財政支援を含め、政府が責任をもって運用すること。


4.健康保険組合が保険者機能を十分に発揮するための財政支援

国民皆保険制度の中核を担う健康保険組合の財政は、いまだ新型コロナウイルス感染症の影響が拭えない状況が続いており、本年度の医療費は第6波、7波の影響も加わり想定外の伸びを見せている。さらに団塊の世代が後期高齢者に移行する令和5年度以降においては支出の大半を占める拠出金の急増も懸念される。

今後のウィズコロナにおいて、こうした財政悪化への懸念が保険者機能発揮の阻害要因とならないよう、必要な財政支援を講ずること。

丸川、村井両氏ら議連役員が訪問
鈴木財務相 将来見据えた議論に期待

自民党・国民皆保険を守る国会議員連盟の「全世代型社会保障の構築ならびに予算編成に対する要望」は、10月17日の同議連第6回総会における健保連からの意見聴取と議論を踏まえ、作成した。総会に示した素案に対し、一部修正を求める意見があり、丸川珠代参院議員(議連幹事長・会長代行)、村井英樹衆院議員(同事務局長)が一任を受けて修文した。

26日の鈴木財務相への要望書提出は、丸川、村井両氏のほか、同議連役員の田畑裕明衆院議員、馬場成志参院議員が参加し、健保連の佐野雅宏副会長も同席した。

丸川氏は鈴木財務相に「要望」を手交し、政府が取り組んでいる全世代型社会保障の構築に則した内容であるとして理解を求めた。

村井氏は、当面の課題に健保組合の財政悪化を取り上げ、支援の必要性を強調。健保組合が実施している保健指導の重要性やコロナ禍におけるワクチン職域接種の貢献などを説明した。

また、田畑、馬場両氏も健保組合への支援措置の拡充が不可欠だと述べた。
 鈴木財務相は、財政問題を要因とする健保組合の解散のリスクが依然、続いている状況に理解を示し、医療保険制度の将来を見据えた真剣な議論が必要であるとの考えを表明。政府および自民党内の活発な検討に期待を寄せた。

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