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健保ニュース 2022年9月下旬号

検討会がかかりつけ医機能を議論
河本専務理事 選択支援へ「見える化」

第8次医療計画等に関する検討会(座長・遠藤久夫学習院大学経済学部教授)は9日、「かかりつけ医機能」の2巡目の議論を行った。

この日は、厚生労働省が「かかりつけ医機能」の論点として、①機能の想定②意義、定義③制度整備─の3点を示した。健保連の河本滋史専務理事は、健保組合は加入者のかかりつけ医選択を支援する役割があると主張。その実効性を確保するため、加入者が選択したかかりつけ医を「見える化」するよう要望した。

論点①機能の想定

「かかりつけ医機能」について、河本専務理事は、紹介を必要としない身近な医療機関が担う機能を想定して議論を深めるよう提案。具体的な機能には、幅広い診断治療や必要に応じた専門医療の紹介など基本的な機能に加え、保健医療全般のコーディネーターやゲートキーパーとしての役割を担うことを求めた。さらに、平時の医療の確保だけでなく、感染症対応力の向上につながるとして、「かかりつけ医機能」においてオンライン診療の位置づけを明確化し、体制整備を図る重要性を指摘した。

山口育子構成員(認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長)は、国民は医療機関の選択権が患者にあると認識していると言及。フリーアクセスがキーワードだとし、ゲートキーパー機能を備えることに疑問を呈したうえで「必要な時に必要な医療にアクセスできる」といった機能から考えることを提起した。

江澤和彦構成員(日本医師会常任理事)は、平時と有事で求められる機能が異なるとして、別々に考えるべきとした。

論点②意義、定義

「かかりつけ医機能」を明確化する意義について、河本専務理事は▽今後の少子高齢化のさらなる進展を見据え、外来医療体制の最適化、効率化を図る▽国民、患者の目線に立って、現役世代を含めた全世代の安心、安全を確保していく─といったマクロとミクロの視点から論じた。そのうえで、「かかりつけ医機能」の定義は、医療機能情報提供制度において報告が求められている▽日常的な医学管理および重症化予防▽地域の医療機関等との連携▽在宅医療支援、介護等との連携─などの機能を参考にすべきと主張。国の制度上のフラグと位置づけることで、各地域の整備状況や、各医療機関が担っている機能を「見える化」する基盤になると期待を寄せた。

吉川久美子構成員(日本看護協会常任理事)、猪口雄二構成員(日本医師会副会長)、田中滋構成員(埼玉県立大学理事長)らは、「かかりつけ医機能」を医師と医療機関それぞれの機能に分けて定義する考え方を示した。

論点③制度整備

「かかりつけ医機能」を発揮させるための制度整備について、河本専務理事は▽機能の明確化▽届出・認定▽見える化の仕組み─が必要と訴え、これらが「必要な時に必要な医療にアクセスできる」基盤になるとの考えを示した。健保組合は加入者がかかりつけ医を選択・活用できるようサポートする役割があるとして、加入者が選択したかかりつけ医を健保組合が確認できる「見える化」の仕組みの構築を求めた。

尾形裕也構成員(九州大学名誉教授)は、診療報酬上の評価は、患者に対しては負担増でディスインセンティブだとして、診療報酬による対応には限界があると指摘した。

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