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健保ニュース 2021年9月下旬号

看護必要度など2年度改定経過措置
コロナ対応医療機関 今年度末まで再々延長
それ以外10月から新基準適用

中央社会保険医療協議会(小塩隆士会長)は15日、総会を開き、新型コロナ重点・協力医療機関とコロナ患者受入病床を割り当てられた医療機関について、令和2年度の診療報酬改定にかかる経過措置を4年3月31日まで再々延長する取扱いを承認した。それ以外の医療機関は3年10月1日より、2年度改定後の急性期一般入院料等における重症度、医療・看護必要度の施設基準などを適用する。3年6月末時点で経過措置の対象医療機関が一部に留まっていた実態調査の結果から厚生労働省が取扱いを提案した。健保連の幸野庄司理事は、次期改定に向けて、重症度、医療・看護必要度など、2年度改定による見直しの妥当性を検証するよう問題提起した。

令和2年度の診療報酬改定では、急性期一般入院料等における重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の引き上げや回復期リハビリテーション料における実績指数の水準引き上げ、地域包括ケア病棟入院料等における診療実績の水準引き上げなどの見直しが行われた。

いずれも、2年9月30日を期限とする半年間の経過措置を設けたが、新型コロナの感染拡大に伴う医療機関などへの影響を考慮し、2年9月の中医協総会で3年3月31日まで経過措置を延長する取扱いが了承された。

また、3月10日の中医協総会では、経過措置の期限を3年9月30日まで再延長する取扱いを了承。併せて、医療機関等に対し、入院料の基準を満たさなくなった項目などを記録した実績を届け出るよう求めた。

この日の会合では、厚生労働省が6月末に医療機関から報告された経過措置中(4月末と6月末)の施設基準にかかる「実態調査」の結果を提示した。

施設基準要件を満たしていない医療機関は全国8300病院の1.9%を占める161病院で、内訳は、①重点医療機関37病院(1323病院の2.8%)②協力医療機関31病院(942病院の3.3%)③コロナ患者受入病床を割り当てられた医療機関17病院④職員の勤務が困難等のいずれかに該当する医療機関35病院⑤①~④のいずれにも該当しない医療機関41病院─の状況だった。

また、急性期一般入院料1を届け出ている①~⑤の34施設のうち、本来変更となるべき施設基準は、▽同入院料2(①8施設②6施設③3施設④2施設⑤3施設)▽同入院料3(①2施設②1施設③2施設④1施設)▽同入院料4(①~⑤各1施設)▽同入院料6(④1施設)─の状況となっている。

「実態調査」の結果を踏まえ、厚労省は、▽全体として、今回の経過措置の対象となる医療機関は一部に留まっていた▽そのなかでコロナ患者受入病床を割り当てられた医療機関は、割り当てられていない医療機関と比較し各種の診療への影響を直接的に受けている─と分析。

そのうえで、重点医療機関、協力医療機関およびコロナ患者受入病床を割り当てられた医療機関は4年3月31日まで経過措置を再度延長する取扱いを提案し、それ以外の医療機関は3年10月1日より2年度改定後の新基準を適用することとした。

診療側は、施設基準の届出が必要となる医療機関が混乱しないようきめ細やかに対応し、調査結果と異なる実態が明らかになった場合は改めて対応することを確認したうえで、今回の提案に一定の理解を示した。

健保連の幸野庄司理事は、コロナ患者受入病床を割り当てられた病院の規模などのデータが示されずに経過措置を延長する対象が線引きされたことに遺憾の意を示したうえで了承した。

他方、「2年度改定後の重症度、医療・看護必要度の施設基準は厳しい要件となると想定していたが、満たせない医療機関は41病院に留まっている」とし、「次期改定に向け、2年度改定の見直しの妥当性を検証する必要がある」と問題提起した。

これに対し、診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、「2年度改定とコロナそれぞれの影響は分析されておらず、現時点で明確に切り分けることはできない」と指摘したうえで、「間違った予断を持って今後の改定にあたることだけは避けるべき」と言及した。

コロナ対応以外の基準判定
10月から2年実績値を適用

この日の中医協総会では、診療報酬点数に設けられている施設基準について、重点・協力医療機関とコロナ患者受入病床を割り当てられている医療機関以外は、3年10月1日から2年の実績を使用して判定することも了承した。

地域医療体制確保加算における救急搬送受け入れ件数など、年間の診療実績を求める施設基準は、前年もしくは直近1年間の診療実績を用いて要件を満たすかを判断している。

ただ、新型コロナの影響で当該実績を用いて要件を満たせない場合、重点・協力医療機関とコロナ患者受入病床を割り当てられた医療機関は4年3月31日、その他の医療機関は3年9月30日まで元年の実績を用いる特例措置を設けている。

厚労省は、年間の診療実績にかかる実態調査から、「全体として、今回の年間実績にかかる特例措置の対象医療機関は僅少だった」と分析。重点・協力医療機関とコロナ患者受入病床を割り当てられた医療機関以外は、3年9月末で特例措置を終了することを提案し、了承された。

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