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健保ニュース 2021年7月下旬号

3年度オンライン資格確認運営負担金
本格運用延期で2年後に減額精算

健保連は第511回理事会で、令和3年度オンライン資格確認等運営負担金について了承した。社会保険診療報酬支払基金との当初の契約にもとづき、加入者1人当たり月額1円22銭を負担するが、オンライン資格確認等の本格運用の開始時期が今年10月に延期されたことに伴う対応として、減額調整することとなった。年間を通して月額1円22銭から1円11銭相当に減額される予定で、減額分の戻しは、現行の中間サーバーにかかる剰余金の取り扱いと同様、2年後に精算する。

オンライン資格確認等の3年度運営負担金を巡るこれまでの経緯については、支払基金との間で今年3月に契約を締結し、加入者1人月額1円22銭を4月分から支払うこととなっていた。しかし、当初予定されていた3月からのオンライン資格確認等の本格運用が10月に延期され、4月以降も「プレ運用」が継続される状況となった。

このため、健保連は、契約に規定された運営負担金の支払いついては、本格運用が前提との認識の下、契約書の協議規定にもとづき支払基金に申し入れを行い、いったん費用請求を保留させ、厚生労働省も含め三者間で協議してきた。

健保連は、「医療機関の参加が非常に少なく、本格運用とは言えない。当初予定されていたメリットがないため費用負担はできない。国で負担すべき。費用も減額できるはず」と主張。これに対し厚労省、支払基金は、「医療機関数は限定されているが、既にシステムは運用されており費用がかかっている。開発段階とは言えず国庫補助は困難である」と応答した。

双方の主張が平行線を辿ったが、健保連の強い要請を踏まえ、厚労省、支払基金から3点の提示があった。

提示の内容は、①国庫補助の活用、費用節減で4~9月までの保険者負担を当初の8億円から1.6億円減額し6.4億円の負担とする(全保険者の負担であり、健保組合の負担は約4分の1)。減額分は2年後精算とする②今後のICT関係の費用は、全体スケジュールを含め、立ち上げ時の国と保険者の費用分担、費用内訳について、国と支払基金が事前に保険者等に説明し、協議する③マイナンバーカードの保険証利用促進の枠組みを活用して、健保組合における関連広報活動等に対する補助金を検討する─。

これらを踏まえ、6月7日のICT委員会で今回の費用負担について、不満な点はあるもののやむを得ないと判断したが、「今後の費用負担については、システム立ち上げ時の費用負担のあり方を十分に検討すべきことを強く求める」こととした。

これまで保留してきた運営負担金の取り扱いは、7月21日の請求、同30日の支払いとすることとなった。月払いの場合、4、5月の保留分を6月分と合算して支払う。

なお、今回の経緯を受けて、健保連は7月1日、佐野雅宏副会長・専務理事から厚労省の濵谷浩樹保険局長宛てに「今後のICTシステム構築に関する申し入れ」を行った。(「申し入れ」の内容は次のとおり)

◯スケジュール管理について

10月からのオンライン資格確認の本格実施については、本当に大丈夫なのかと不安の声が健保組合からは寄せられている。保険者としてもデータの正確性確保に努力する考えであるが、医療機関の参加状況は6月25日現在で732施設にとどまっており、参加医療機関の大幅増加に向けて、確実なスケジュール管理をお願いする。

また、今後のICTシステムの構築に当たっても、今回の件を踏まえ、保険者、医療機関等関係者の準備期間が十分に確保できるよう全体的なスケジュールを明確にして、その進捗管理を進めていただきたい。

◯費用負担について

これまで、ICTシステムについては、システム本体の完成をもって運用開始として保険者の費用負担を求めてきたところである。

今回も、4月以降保険者の費用負担が発生する中で、参加医療機関は、現在当初の参加見込みを大きく下回った施設数にとどまっており、費用負担を行う健保組合からは強い不満の声が寄せられている。

ICTシステムは、ある程度の普及段階に達するまでの立上げ時期については、いわばシステムが想定通り機能するかどうかの試用期間ともいえるものであり、通常の運用期間とは異なる対応が必要である。保険者の理解を得るためにも、立上げ時期についての国の費用負担を含め、費用分担の在り方について十分検討していただきたい。

なお、今回のオンライン資格確認の費用負担の減額については2年後に確実に精算をお願いしたい。

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