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健保ニュース 2021年1月中旬号

医療保険部会
次期制度改革へ「議論の整理」
後期高齢者の2割負担導入など

社会保障審議会医療保険部会(部会長・遠藤久夫学習院大学経済学部教授)は令和2年12月23日、給付と負担の見直しなど医療保険制度改革に関する「議論の整理」を取りまとめた。

後期高齢者の自己負担の見直しを巡っては、全世代型社会保障検討会議の最終報告(12月15日閣議決定)を踏まえて、課税所得28万円以上・年収200万円以上の人を現行の1割が2割に引き上げる方針が示され、これに対して、2割負担引き上げの推進派と慎重派の両論を併記した。

推進派では、健保連の佐野雅宏副会長が主張していた▽現役世代の負担軽減の必要性が示されたことは評価するが、今回の改革では十分とは言えないことから、今回の改革で終わらせることなく、次なる改革に向けて引き続き取り組むべき▽2割負担の対象範囲はさらに拡大すべきであり、課税所得を基準とすることの妥当性も検証すべき▽施行期日は令和4年度後半となっているが、10月に実施したとしても財政効果は半分となるので、できるだけ早く実施すべき─の意見が盛り込まれた。

また、4年度後半までの間に2割負担導入を政令で定めて施行することや、施行後3年間の自己負担増を月最大3000円に抑える配慮措置を講じるなど、これらの医療保険制度改革関連法案を3年の通常国会に提出することについて、「この方針に沿って進めるべき」と支持する考えを示した。

そのうえで、総括的な「まとめ」では、佐野副会長の提起を踏まえ、「今後も少子高齢化が進み、人口構造のさらなる変化が見込まれるなかで、わが国において将来を担う世代が希望を持てるような医療保険制度の構築をめざすべき」との意見が盛り込まれた。

佐野副会長は、これらの内容を受け、高齢者医療制度の負担構造改革に関して、「拠出金の増加にどう対応するのかが重要な課題である」と述べたうえで、拠出金が過重な上位保険者の負担を国費を投入して軽減する特別負担調整の仕組みの拡充や、前期高齢者納付金の算定方法の見直しも今後検討する必要性を指摘した。

議論の整理は、①すべての世代の安心の構築のための給付と負担の見直し②医療機関の機能分化・連携等③生涯現役で活躍できる社会づくりの推進(予防・健康づくりの強化)─を柱とする。

このうち①では、▽後期高齢者の自己負担のあり方▽傷病手当金の見直し▽不妊治療の保険適用▽任意継続被保険者制度の見直し▽育児休業中の保険料免除▽出産育児一時金▽現役並み所得の判定基準の見直し▽薬剤自己負担の引き上げ▽負担への金融資産等の保有状況の反映のあり方─などを取り上げている。

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