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健保ニュース 2020年4月中旬号

中医協 毎年薬価改定の検討に着手
実施の可否も課題に

中医協は8日、総会を開き、令和3年度からの毎年薬価改定に向けた薬価調査の実施方法について、6月を目途に薬価専門部会で議論を進めていくことを決めた。

一方で、政府が実施することを決めた毎年薬価改定に対し、委員からは、実施の可否自体の検討を求める意見があり、薬価調査の実施方法の議論を先行して進めていくなか、政府の判断も含めた改定の実施の可否が課題となりそうだ。

毎年薬価改定については、内閣官房長官、経済財政政策担当大臣、財務大臣、厚生労働大臣が平成28年12月20日に取りまとめた「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」で、国民負担を抑制する観点から、2年に1度の改定の中間年に全品目を対象とした薬価調査を行い、価格乖離の大きい品目について薬価改定を行う旨が定められた。

また、「基本方針」にもとづく平成30年度の薬価制度抜本改革では、市場実勢価格の推移、薬価差の状況、医薬品卸・医療機関・薬局等の経営への影響等を把握したうえで、令和2年中に総合的に勘案し、具体的な対象品目の範囲を設定することとされている。

こういった内容は、政府が閣議決定した「骨太の方針2018・2019」にも明記されており、今年度に薬価調査の実施方法や薬価改定の対象範囲、算定ルール等について中医協で検討が進められることとなっている。

この日の中医協総会では、厚生労働省が、▽6月に薬価調査の実施を了承▽9月から薬価調査の集計作業▽12月に薬価調査結果の速報値を報告─とした、令和2年度薬価改定のスケジュールを示したうえで、薬価調査の実施方法について薬価専門部会で議論することを論点として提案。

論点に対し、支払・診療側から異論はなく、提案通りに了承される一方、委員から、毎年薬価改定の実施の可否について、薬価専門部会で検討を行うべきとの意見が挙がった。

診療側の松本吉郎委員(日本医師会常任理事)は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うコストの増加や長期処方による収入の減少により、医療機関の経営は困難な状況にあると指摘。こういった現状を踏まえ、毎年薬価改定の実施の可否について薬価専門部会で検討を行うべきとの考えを示した。

診療側の有澤賢二委員(日本薬剤師会常務理事)も、毎年薬価改定は、平時のスキームとして設定されていたとの認識を示したうえで、現状における新型コロナウイルスの影響を考慮し、薬価専門部会で実施の可否を検討していくべきと主張。

支払側の吉森俊和委員(全国健康保険協会理事)は、医療機関や薬局、メーカー、卸への新型コロナウイルスの影響を踏まえつつ、実効性の問題として毎年薬価改定に対応可能かどうか別途議論する必要があるとした。

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