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健保ニュース 2019年11月下旬号

あはき・柔整の広告検討会
ガイドラインの総論を大筋合意
「治療院」「整骨院」の名称は物別れ

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師などの広告に関する厚生労働省の検討会(座長・福島統東京慈恵会医科大学教育センター長)は14日、今年度中にも初めて策定するガイドラインの基本的な考え方を概ね合意した。広告可能な事項を法律の範囲内にとどめ、適応疾患や料金の表示など現行法で認められていない事項はガイドラインに盛り込まず、将来的な法改正を視野に検討を継続する。

同検討会の開催は5月以来、半年ぶり。厚労省は今回、ガイドラインの基本的な考え方として、あはき師法や柔整師法で限定的に認められた事項以外の広告は原則禁止する考え方を堅持し、「利用者が適切に施術所を選択するために必要かつ正確な情報提供を確保する観点から、その運用の留意事項を定める」との方向性を示した。

相談・指導の枠組みもガイドラインで定める。苦情相談窓口としての保健所の役割、消費者生活センターなどの消費者行政機関との連携、景品表示法などの他法令による対応を明確化する。指導に関しては、▽広告内容の確認▽広告違反の指導・措置▽告発の対象者▽公表(注意喚起)─について体制や手順を示す。健保連の三宅泰介医療部長は、「指導を強化する方向でお願いしたい」と述べ、不備のある開設届を保健所がそのまま受理しないことや、地方厚生局と連携して療養費の受領委任払いを停止する権限の必要性を指摘した。

インターネットによる情報提供は、一昨年の医療法改正で広告に位置づけられた医療機関のウェブサイトと異なり、あはき師法と柔整師法の規制対象とならないが、ガイドラインで自主的な対応を促す。無資格サービスも法規制の対象外だが、「非医業類似行為」として広告すべきでない事項を示し、景品表示法などを根拠に適正化する。

当面は対応を見送る施術方法、適応疾患、料金の表示やウェブサイトに対する実効性のある規制は、中長期の継続課題とする。厚労省はガイドラインの適用から概ね5年後をメドに問題点を検証し、必要に応じて法改正を検討することを提案した。委員からは「検証が5年後では遅い」との意見が出た。

個別項目の記載方法では、施術者が国家資格免許を保有していることや、電話番号のほかにFAX番号、電子メール・ウェブサイトのアドレス、年中無休、予約優先、出張対応などの広告を認めるが、「診療」「診察」など「診」を含めた表現を使わないことを大筋で確認した。

施術所の名称をめぐっては、依然として意見が分かれた。施術者の代表は「治療院」「整骨院」が広く使用されている現状を追認するよう求めたのに対し、保険者・医師・国民の代表は患者が医療機関と誤認しないよう、本来どおりに実態を是正すべきと主張した。ただ、加護剛委員(奈良県橿原市健康部副部長)は、治療院・整骨院の名称使用に「反対の立場」を表明したうえで、「これまでに行政が黙認した施術所に遡って発効するとまでは主張しない」と述べ、移転などによる登録変更時に既存の施術所へガイドラインを適用する手法を提案した。

このほか、法律で認められている施術と療養費支給の対象となる施術で範囲が異なることを踏まえ、患者に分かりやすい情報提供のあり方を福島座長と厚労省が整理し、改めて同検討会に提出することになった。

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