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健保ニュース 2025年11月下旬号

自民・維新 社保改革協議を開始
OTC類似薬見直しなど年内結論

自民党と日本維新の会は12日、連立政権合意書に基づく「社会保障制度改革協議体」(実務者協議)の初会合を国会内で開き、今後の協議の進め方を確認した。年末の予算編成に向け、週1回のペースで開き、OTC類似薬の保険給付のあり方の見直しや金融所得の反映による応能負担の徹底など、自民、維新、公明の3党が6月に交わした合意書に盛り込まれた項目を優先的に議論し、結論を出す。

3党の合意項目に関する協議がまとまり次第、自維の連立合意書に明記された「医療費窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現」など計13項目の議論に移行し、年度内の取りまとめを目指す方針だ。

協議体は、自民の田村憲久元厚生労働相と維新の梅村聡衆院議員それぞれが会長を務める。田村氏は冒頭のあいさつで「期限があるので、それに向かってしっかりと成果を出したい」と述べた。

梅村氏は「社会保障分野は非常に注目度が高い。自民党としっかりと連携し、熟議を重ねて進めたい」と強調し、維新が連立協議で「絶対条件」に位置づけていた社会保障改革に強い意欲をにじませた。

3党の合意事項はOTC類似薬の見直しと応能負担の徹底のほか、▽病床削減▽医療DX(電子カルテの普及)▽地域フォーミュラリの全国展開▽生活習慣病の重症化予防とデータヘルスの推進──の計6項目で、いずれも6月の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に反映され、「予算編成過程で検討し、実現可能なものは来年度から実行する」と明記されている。

会合終了後、記者団の取材に応じた田村氏は、連立から離脱した公明の協議体への関与を問われ、「まずは与党で協議し、適宜公明の理解を得られれば、スムーズに運営できるが、そこは維新と相談しながら進めたい」と答えた。

梅村氏は「自維の連立合意書は過去の議論(3党合意)を引き継いでいるが、まずは我々の合意書のテーマをまとめるのが基本になると思う」と話した。〈社会保障制度改革協議体のメンバーは次の通り。敬称略〉


【自民】
 ▽田村憲久(自民側会長)
 ▽後藤茂之
 ▽鬼木誠
 ▽勝目康
 ▽星北斗


【維新】
 ▽梅村聡(維新側会長)
 ▽猪瀬直樹
 ▽岩谷良平
 ▽阿部圭史

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