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健保ニュース 2022年11月上旬号

今後の検討に向けた論点を了承
有識者検討会 近く中医協に報告
保険給付範囲見直しの指摘も

厚生労働省の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」(座長・遠藤久夫学習院大学経済学部教授)は10月21日、4回目の会合を開き、今後の検討にあたっての論点について、一部修正を座長に一任し了承した。近く、中央社会保険医療協議会に報告する。

厚労省は、今後の検討にあたって、薬価制度のあり方に関する全体的課題と、▽革新的な医薬品の迅速な導入▽医薬品の安定供給▽薬価差─の産業構造や薬価制度などを起因とする個別的課題を論点とした。

今後の薬価制度は、医療保険制度の持続可能性を確保したうえで、革新的な医薬品の創薬力の強化や迅速導入、医薬品の安定的な供給を図る観点から検討。マクロ的な視点から総薬剤費のあり方も検討課題に据えた。

革新的な医薬品の迅速な導入は、先発企業が長期収載品から収益を得る構造から脱却し、新薬の研究開発への再投資を促進するための方策のほか、現在の「新薬創出等加算」や「市場拡大再算定」の運用や制度のあり方、薬価改定ルールの改定頻度を考える。

医薬品の安定供給は、現行の薬価改定ルールや、最低薬価、不採算品再算定、基礎的医薬品など必要な薬価を維持する仕組みの運用や制度のあり方を議論。

薬価差については、薬価差が生ずる構造を踏まえ、医薬品の取引条件や取引形態の違いを考慮した薬価改定のあり方について検討を進めていくこととした。

構成員からは、薬価制度のあり方や革新的な医薬品の迅速な導入に関連し、医薬品の保険給付範囲について考えるべきとの意見が複数指摘され、遠藤部会長は今後の検討に当たっての論点に追記する意向を示した。

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