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離れて暮らす親のケア vol.77

NPO法人パオッコ理事長の太田差恵子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差恵子

施設介護でのミスマッチを防ぐ

将来的に、高齢の親に施設に入ってもらうことを検討している子はとても多いようです。しかし、「施設」の種類は多岐にわたるため、「こんなはずではなかった」となることが往々にしてあります。

1年ほど前、遠方に暮らす母親の施設介護を選択したOさん。憂鬱そうな面持ちで「最近、母の入居する施設に対し不信感が……」と話します。「ブザーを押しても、なかなかトイレ介助に来てくれない」、他もろもろ。民間の「介護付きの有料老人ホーム」だといいます。しかし、施設の名称から検索したところ、そこは「サービス付き高齢者向け住宅」であることが判明しました。ケアが手厚くないのは当たり前。Oさんは驚き、慌てていましたが、こういう間違いをしている方は少なくありません。

そもそも、民間の高齢者施設のなかで「介護付き」と名乗れるのは、都道府県から「特定施設」(特定施設入居者生活介護)の事業指定を受けているところだけです。一方、特定施設の指定を受けていないところは、施設というより「住宅」だと理解しましょう。「サービス付き高齢者向け住宅」にも特定施設の指定を取っている介護付きもありますが、指定のないところは原則、受けられるサービスは安否確認と生活相談のみ。それ以外のサービスは別途、外部事業所との契約が必要です。介護事業者が併設しているところが多く、Oさんのように、介護付きと勘違いしがちですが……。

ミスマッチを防ぐためには、施設に対し望むことを整理し、見学や情報収集を重ねることが大切です。

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