HOME > 健康コラム > 離れて暮らす親のケアバックナンバー > 離れて暮らす親のケア vol.108

離れて暮らす親のケア vol.108

NPO法人パオッコ理事長の太田差恵子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差恵子

拒否する親にどうアプローチ?

離れて暮らす老親を心配する子世代数人と、オンラインで話す機会がありました。帰省がままならない中、それぞれの心に〝気掛かり〟を抱えています。

Hさん(女性40代)の両親は実家で2人暮らし。居間のエアコンは古くなっており、暖房がよく効かないそうです。しかし、Hさんが買い替えるように進言しても、父親はかたくなに拒否。「壊れていない」の一点張り。Hさんの話を聞きながら、数人から「分かる!うちの親も同じ」という声が上がりました。

Hさんの父親は年金が少ないわけでなく、拒むのは経済的な理由ではなさそうです。では、どう言えば、耳を貸してくれるのか。親からすれば余計なお世話かもしれませんが、議論は白熱しました。

出てきた案をまとめると、次の5つです。①「新しい機種は、電気代が安くなる」とお得感をアピールする、②「そうだね、壊れてないのにもったいないね」と共感した上で、「でもね……」と話す、③「お母さんは冷え性だし、お母さんのために買い替えてあげたら?」と情に訴える、④「お金は持って死ねないよ。いま、買い替えて、快適に過ごそうよ」と話す、⑤子どもが言ってもダメなら、親が信頼する医師やケアマネジャーなどから言ってもらう――。

親との向き合いに悪銭苦闘している子が多いことが垣間見えたひとときでした。どの意見にも納得。Hさんも〝皆、同じ〟と分かり、少し安心したのか、「試してみます!」とにっこり。特効薬はないものの、色んな〝拒否場面〟で使えそうです。困ったら、ダメ元でトライしてみませんか。

バックナンバー