かしこい患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.49

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

医療ミスと思われる処置における医師の対応に疑問

相 談4年前、現在83歳の母が自宅前の路上で転倒し、頭を強打しました。幸い、大事には至らず、病院で傷の手当てを受けただけで済みました。傷の手当てとして、5カ所をホチキスで留めるという処置を受けたのですが、一定期間を経てホチキスを外した際、4つしか見つかりませんでした。医師は「探したけれど1つ見つかりません。自然に外れたのでしょうね」と言い、そのときは終わりました。

先日、母が通っているデイサービスで入浴介助をしてくれた看護師から連絡があり、「頭皮に何か金属らしいものが埋没しているようです。お母さんに聞くと数年前に転倒して頭にけがをしてホチキスで留めたことがあるらしいですね。そのときのホチキスが残っていたのではないですか?」とのことでした。

すぐに以前けがの手当てを受けた病院に母を連れて行ったのですが、X線検査でホチキスが頭に残っていることが分かりました。医師は「取る処置をしてもいいけれど、埋没してしまっているし、痛みもないからこのまま放置しても問題ないですよ。MRI検査を受ける必要があれば支障を来すかもしれませんが」と言います。悪びれた様子もなく、「ホチキスぐらいで大げさに」と思っていることがありありと分かる態度でした。でも、これって医療ミスなのではないでしょうか。

回 答山口育子(COML)

確かに、4年前に5カ所留めたホチキスのうち、1つが見当たらなかった段階で慎重にX線検査をしておけば、自然に外れたのではなく、見つけられていないことが分かったはずです。その段階だと埋没していないでしょうから、簡単に取れたはずというのは容易に想像できます。

MRI検査に支障があるとすれば、脳に異常が疑われた際の検査の重要な手段が損なわれてしまいます。そこでまずは、埋没しているホチキスを取り除くとすれば、麻酔を含めてどのような方法で、本人の負担はどれぐらい生じるのか、さらにその場合の費用は病院が負担してくれるのかなどを確認してみてはどうでしょうか。「医療ミスだから何とかせよ」と対決姿勢で臨むとトラブルに発展しかねないので、冷静に話し合うことがポイントです。

認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

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