かしこい患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.40

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

分娩予約後の出産費用の変更は認められる?

相 談私(33歳・女性)は妊婦で、5月に出産予定です。妊娠していると分かり、どこで出産するか迷った結果、昨年10月に現在健診を受けている産科医院で出産することにし、分娩予約をしました。その際、「出産費用は48万円前後で、上乗せの金額が発生するとしても上限は3万円程度です」と説明があり、「48万円前後」と記載したメモを渡されました。そして、予約金として5万円支払い、領収書ももらいました。

ところが4月の定期健診のとき、「5月から出産費用を50万円前後に2万円値上げする」と言われたのです。「5月に予約する妊婦から値上げ対象ですか」と問うと、「5月に出産される方からです」と言われました。

昨年10月に出産する医療機関を迷ったとき、もう一方の産科医院も同額だったので、それならばそちらにしておけばよかったと思ったのですが、出産を1カ月後に控えて転院することもできません。

産科医院からは「当院では出産費用を5年間据え置いてきたので、ご理解ください」と言われましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で経済的に厳しくなっている人が増えているなか、皆で支えようという機運に逆行するような値上げです。このような契約の変更は認められることなのでしょうか。

回 答山口育子(COML)

異常分娩と異なり、正常分娩は保険適用の対象外でその費用は、各分娩機関が定めています。そのため、値上げをする場合でも、何カ月前に通知しなければならないという明文化された決まりは存在しないようでした。

複数の知り合いの弁護士に意見を求めたところ、「分娩予約の時点で金額等の重要事項を説明され、予約金を支払い、申込書を提出することが多い。そのような場合は、予約の時点で分娩に関する契約が成立している、と考えるのが一般的。従って、その後に契約の重要な要素である金額を医療機関が勝手に変更することは原則としてできず、値上げするのであれば妊婦側の同意が必要なはず」という意見でした。

そこで「予約時に契約が成立していると聞いたので、検討していただけませんか」と産科医院に話し、交渉してみてはどうでしょうか。

認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

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