かしこい患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.25

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

手術後、亡くなった過程に疑問がある

相 談半年前、72歳の父に胃がんが見つかり、手術を受けることになりました。術前、父母と私(息子)の3人で担当医から説明を受けたのですが、「おそらくリンパ節に転移していると思われるので、初期ではなく進行性の胃がんです。膵臓にまで転移が広がっていれば拡大手術になりますが、7割方、拡大手術はないでしょう」と言われ、合併症についても一般的な胃がんの手術による内容と同じということでした。

ところが、実際に開腹してみると、がんは膵臓にも及んでいて、一部膵臓を切除する拡大手術になってしまいました。それでも術後は「拡大手術になりましたが、手術は成功しました」と説明を受けたので、母と胸をなで下ろしました。

ところがその2日後、病院から父の容態が急変したとの知らせが入りました。驚いて病院に駆け付けたところ、膵臓が縫合不全を起こしたため、膵液が漏れて血管を溶かし、体内で大出血が起きたとのことでした。そして、あれよあれよという間に父は亡くなってしまいました。

担当医は「合併症が起きたとしか言いようがありません」と繰り返すばかりで、実際何が起きたかの明確な説明がないのです。手術は成功したと聞いていたのに、まさか数日で亡くなるなんて、とても納得できません。

コメント山口育子(COML)

相談者からさらに詳しく話を聞くと、膵臓を切除した際の合併症だと説明を受けたとのことでした。しかし、術前の説明では、7割方、拡大手術はないと言われ、拡大手術の場合の合併症について説明はなかったそうです。

また、術後に亡くなることを予想していなかったとすれば「医療に起因する予期せぬ死亡」ですから、通常、医療事故調査支援センターへの報告が義務付けられており、報告後は速やかに院内調査が行われ、遺族にもその結果が説明されることになります。そうなれば、現状より詳しい説明をしてもらえるはずです。そこで、まずは手術をした病院に、同センターに報告する義務があるのではないかと問い合わせてみてはどうでしょうか。もし病院が報告に後ろ向きな場合は、同センターに相談し、病院に報告の必要がないかを問い合わせてもらうこともできます。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「かしこい患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ http://www.coml.gr.jp/

電話医療相談 電話06-6314-1652(月〜金曜日 9:00〜17:00 土曜日 9:00〜正午)

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