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健保ニュース 2025年9月中旬号

山口の審査委が誤請求
6月診療分 35保険者に607万円
25健保組合が該当

社会保険診療報酬支払基金(神田裕二理事長)は8月26日の記者会見で、山口県の審査委員会事務局が7月審査分(6月診療分)の診療報酬を誤請求したことを報告した。影響を受けたのは計35保険者(請求件数726件)で、請求総額は607万7259円に上る。このうち、健保組合は25組合(請求件数108件)、85万9698円が該当した。

支払基金によると、すでに35保険者に対し、今後の対応について意向を確認するとともに、中四国事故防止対策委員会で本部関係者を含め、再発防止策を検討しているという。

今回の誤請求は、本来、請求データから削除されるべき廃止医療機関のデータが、システム登録者の入力ミスで削除されなかった上、廃止医療機関からの請求の有無を確認する仕組みもシステムの設計ミスで運用されなかったことで生じた。

医療機関が組織変更により新しい医療機関コードの発行を受けたが、新コードに切り替わった6月1日以降も旧コードでの請求を継続したため、山口審査委員会事務局が医療機関に新コードに改めて再度請求するよう求めたことが発端となった。

新旧コードによる請求の重複を解消するため、同事務局の職員が旧コード分をシステムから削除する処理をしたが、管理運用上設定している登録期間(7月26日以降)を1日誤り、25日に入力したためにシステムから削除されなかった。

また、医療機関情報登録システムの運用保守業者による、廃止医療機関からの請求の有無を確認する仕組みもあったが、システムの設計ミスで24日分までの確認しかできず、登録ミスに気づかなかったという。

保険者ごとの対応状況については、納入手続きをしていない9保険者には、払込請求書と帳票を差し替える。すでに納入手続き済みで、当月の請求額からの相殺を希望する1保険者には、帳票を差し替え、納入金額から差額分を当月に基金から振り込む。また、翌月の請求額からの相殺を希望する25保険者には、翌月の再審査で調整する。

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