健保ニュース
健保ニュース 2025年9月上旬号
健保連本部・支部、健保組合
10月に健康強調月間
「プレコン」テーマに動画作成
健保連本部と都道府県連合会、健保組合は10月を「健康強調月間─生活習慣病予防普及月間─」とし、健保組合加入者の健康づくりに関する事業を展開する。今年はPR活動の一環として、年齢や性別、妊娠計画の有無を問わず、妊娠・出産に関する正しい知識を持ち、自分の体への健康意識を高める「プレコンセプションケア」をテーマとした動画を作成し、10月ごろに公開する予定だ。
今年で60回目を迎える健康強調月間は、1964年の東京オリンピックを契機に国が提唱した国民的な体力づくり運動の流れを受け、66年から毎年10月に設定。健康への無関心層に生活習慣改善の気づきを与えるとともに、一人一人の健康寿命の延伸を図ることを目的としている。
健康強調月間の事業は、実施要綱(7月15日付健連発第304号添付)に則して健保連本部、都道府県連合会、健保組合がそれぞれ実施する。
健保連本部の事業は、①PR活動および各種情報の提供②ポスターの作成・配布③「スマート・ライフ・プロジェクト」の普及・啓発④「Sport in Life」の普及・啓発⑤特定健診・特定保健指導の推進への支援⑥がん対策の普及・啓発⑦関係機関への協力・連携──を柱に展開する。
このうち②は、①の一環として、「運動」「食生活」「禁煙」「健診・検診の受診」の4つのアクションを促す健康強調月間PRポスターを作成。また、プレコンセプションケアをテーマとした通年で使用できるポスターと動画を作成し、相乗効果を狙う。
なお、第60回健康強調月間の事業は厚生労働省、スポーツ庁、健康日本21推進全国連絡協議会、健康・体力づくり事業財団、中央労働災害防止協会が後援。
日本赤十字社、結核予防会、日本病院会、全日本病院協会、日本人間ドック・予防医療学会、日本総合健診医学会、日本人間ドック健診協会の協力を得て実施する。(実施要綱に盛り込まれた事業内容の要旨は次の通り)
1. PR活動および各種情報の提供
健康強調月間の趣旨に沿った各種情報を機関誌紙、イントラネットなどで広く周知する。
2. ポスターの作成・配布
PR活動の一環として、▽「運動」「食生活」「禁煙」「健診・検診の受診」の4つのアクションを啓発する健康強調月間PRポスター▽「プレコンセプションケア」をテーマに、妊娠計画の有無にかかわらず、早い段階から妊娠・出産に関する正しい知識を持ち、将来生まれてくる子どもの健康の可能性を広げる内容の通年ポスター、動画──を作成し、健保組合と都道府県連合会と連携した啓発活動を進める。
3. 「スマート・ライフ・プロジェクト」の普及・啓発
健康寿命の延伸に向け、「運動」「食生活」「禁煙」「健診・検診の受診」の4つのアクションを提唱する厚生労働省の「スマート・ライフ・プロジェクト」の普及・啓発を進める。
4. 「Sport in Life」の普及・啓発
国民が生活習慣の一部としてスポーツを取り入れ、活力ある生活を送ることを目指すスポーツ庁の「Sport in Life プロジェクト」に賛同し、健保組合加入者のスポーツ実施率を向上させるとともに、国民がスポーツに親しむための機運の醸成に寄与する。
5. 特定健診・特定保健指導の推進への支援
生活習慣病の一次予防の重要性やリスク因子保有者の早期発見の必要性を周知するとともに、特定健診・特定保健指導の実施率向上につながるよう、アウトカム評価による保健指導の推進や、ICTの利活用などの基盤整備を支援する。
あわせて、第4期特定保健指導のポイントをわかりやすくまとめた動画(健保組合向けアウトカム評価編、実施方法編、事業主向け編の計3本)や特定保健指導eラーニング動画(専門職向け)、第4期特定保健指導委託事業者マッチングサイトといったツールの活用に加え、ロコモティブシンドローム対策のための体力測定のプロモーション活動、対面研修会の開催などで、保健指導実施率の向上を図る。
このほか、健保連が日本人間ドック健診協会と「受けてよかった人間ドック体験記コンクール」を共催し、健診受診率向上に寄与する。
6. がん対策の普及・啓発
厚労省の「がん対策推進企業アクション」に賛同し、加入者に対するがん検診の普及・啓発に取り組む。また、女性の社会進出や雇用延長に伴う就労年齢の高齢化など、社会の変化に対応した職域におけるがん対策として、健保組合と事業主に対して同アクションへの参画を促す。
7. 関係機関への協力・連携
健康強調月間の趣旨に沿った事業が他団体で実施される際は協力する。事業主が同事業を展開する場合は積極的に連携し、コラボヘルスの推進を図る。このほか、全国労働衛生週間や献血事業に協力する。